勉強開始時期別で考える勉強スケジュール!薬剤師国家試験合格に直結する計画例

薬学部の最後の壁である薬剤師国家試験、必ず合格したいですよね。とはいっても、難関資格に分類される国家資格だけあって、 現役合格するには相当量の勉強が必要になってきます。

この記事では、薬剤師国家試験に一発で合格するための勉強スケジュールについて具体的な計画スケジュールを示しながら解説していきます。 勉強をはじめる時期ごとに、何をどれだけ勉強すべきか、どれを優先すべきかといった点から計画例を示しているので、参考にしつつ、 自分なりの勉強計画を組み立て、合格に繋げていってください。

それでは、はじめましょう!


薬剤師国家試験の前提知識

国試に合格するには、まずはじめに国試を知ることが大切です。 知ることで正しい計画・戦略が立てられます。 ここでは、薬剤師国家試験の前提知識として、試験形式・合格判定方式・試験までの流れ・分野ごとの特徴をご説明します。


■薬剤師国家試験の試験形式

試験形式は以下の通りです。

  • 全問マークシート選択式
  • 出題数は345問
  • 1問2点の690点満点(実際は傾斜配点で変動)
  • 毎年2月の第3土・日曜日に2日間で実施
  • 必須・理論・実践問題と3つの科目に分かれている
  • 出題分野は9つ(物理|化学|生物|衛生|薬理|薬剤|病態・薬物治療|法規・制度・倫理|実務)
  • 1日目は必須(90問)・理論①・理論②(105問)
  • 2日目は実践①・実践②・実践③(150問)
  • 1日目の試験時間は
    9:30~11:30|12:30~15:00|15:50~17:45
  • 2日目の試験時間は
    9:30~11:35|13:00~14:40|15:30~18:00

■薬剤師国家試験の合格判定方式(足切り・禁忌肢・ボーダーライン)

薬剤師国家試験の合格判定方式は少し複雑です。それぞれ見ていきましょう。


◆足切り

まず、必須問題には足切りが存在します。足切りは分野ごとの最低限の点数が取れていなければ不合格になる基準のことです。 必須問題に設けられたものですが、具体的には以下のような基準があります。

  • 物・化・生:5点以上
  • 衛生:3点以上
  • 薬理:5点以上
  • 薬剤:5点以上
  • 病態・薬物治療:5点以上
  • 法・制・倫:3点以上
  • 実務:3点以上
  • 必須合計:63点以上

◆禁忌肢

次に、104回から導入された禁忌肢があります。禁忌肢は選ぶだけで一発不合格になってしまう選択肢のことです。 こう聞くと、かなりシビアな合格判定に思えますが、基本的には薬剤師としての基礎的な知識、倫理があれば選ばない選択肢に設定されているため、 合格レベルまで勉強している人が選択してしまうことはないと言えます。 厚労省から禁忌肢に関する情報公開はないため、対策は気を抜かず着実に知識を積み重ねて勉強することでしょう。


◆ボーダーライン

さいごに、ボーダーラインについてです。国家試験は相対評価で採点されます。 問題の難易度によらず、毎年の合格率が65~75%程度になるよう、その年ごとのボーダーラインが設定されます。 つまり、その点数を1点でも超えれば合格となります。 直近5年間のボーダーラインの平均値は442点(221問以上正解)/690点満点となっています。 ただし、私の頃は大学や予備校で448点(224問以上正解)がボーダーラインといわれていました。


足切り・禁忌肢・ボーダーラインについてご説明しました。 続いて、薬剤師国家試験に似せて作られた試験である模試・卒試について確認しましょう。


■全国統一模試、卒業試験

試験制度を理解しても、いきなり本番となると誰しも緊張し、本来のパフォーマンスを発揮できなくなりますよね。 そのため、薬剤師国家試験を模した試験「統一模試」、大学が国試前に実施する卒業をかけた試験「卒試」があります。 それぞれ受験の必要があるのか、どういった役割なのかを説明していきます。

◆全国統一模試の特徴、役割

全国統一模試は薬剤師国家試験対策予備校最大手の薬学ゼミナールが年3回実施する模試(通称:薬ゼミ模試)です。 薬剤師国家試験同様に2日間に分けて実施されます。 実施時期はそれぞれ、以下の通りです。

  • 統一Ⅰ:9月中旬
  • 統一Ⅱ:11月中旬
  • 統一Ⅲ:1月中旬
・特徴と役割

国試受験者の9割が受験するとのデータがあり、受験者の中で自身の位置付けを知ることができます。 また、国試本番よりも難易度の高いレベルの問題が出題されます。 年3回の実施時期を勉強の節目にすることで勉強の進捗状況やモチベーションの管理に役立てることもできます。


◆卒業試験の特徴、役割

卒業試験は大学で実施される試験で、試験時期や出題内容、実施有無は様々です。

・特徴と役割

合格しなければ国家試験の受験資格を失います。大学の現役合格率をあげるために、 現役生の学力で足切りする役割を担っています。


模試と卒試の役割について確認できたでしょうか。 次に、9つある分野の特徴について簡単にご説明します。


■分野ごとの特徴

薬剤師国家試験は出題分野が9つと非常に分野が多いです。 分野ごとの特徴を知ることで効率的に勉強を進めることができます。1つずつ見ていきましょう。

◆物理|化学|生物

物理、化学、生物は3分野の出題数合計が以下のようになります。

  • 必須:15問
  • 理論:30問
  • 実践:15問

出題数は3分野合計のため、毎年若干出題数が変動します。

◇物理の特徴と勉強法

他分野との関連性が低い、出題される問題範囲が広い、出題数が少ない、と9分野の中で最もコスパの悪い分野です。 必須問題だけ解けるレベルにしておくという戦略も視野に入れる分野です。

勉強の進め方としては基本的な概念について暗記と理解をした上で、計算などのアウトプットを行なうといいですね。 薬剤の分野を進める中で、合わせて理解を深めていくことも重要です。 皆が間違えない問題をどれだけ落とさないか、基礎を固める勉強の仕方がオススメです。とはいえ出題数が少ないので、 直前期に勉強にかける優先度は低めです。


◇化学の特徴と勉強法

出題される問題範囲が広い、出題数が少ない分野。 ただし、他の領域と被ることが多いので、絡めて知識を連携させることで深い理解に繋がる分野。
勉強の進め方としては薬理と衛生の勉強をしていく中で合わせて理解を深めつつ、 暗記すべき所は暗記して進めていくようにするとよいです。

◇生物の特徴と勉強法

化学と同様に、出題される問題範囲が広い、出題数が少ない分野。 ただし、他の領域と被ることが多いので、絡めて知識を連携させることで深い理解に繋がる分野。
勉強の進め方としては薬理と病態・薬物治療の勉強をしていく中で合わせて理解を深めつつ、暗記すべき所は暗記して進めていくようにするとよいです。


◆衛生

衛生の出題数は以下の通りです。

  • 必須:10問
  • 理論:20問
  • 実践:10問
◇衛生の特徴と勉強法

暗記よりで点数の取りやすい分野。感染症や水環境のウェイトが大きいので対策もしやすいです。 理論の中では比較的点数を取りやすいため、他の受験生と差をつけるポイントになり得ます。 最近では暗記に加えて、グラフからの読み取り問題も出題されてきていますが、それでも暗記の比重が大きいです。
勉強の進め方としては、圧倒的に暗記量がものを言う分野になるので、早い時期から継続的に暗記する方法がオススメです。


◆薬理

薬理の出題数は以下の通りです。

  • 必須:15問
  • 理論:15問
  • 実践:10問
◇薬理の特徴と勉強法

暗記よりで点数の取りやすい分野。ただし、薬理が得意な受験生が多いため、落とさずにしっかりと点数を取りたい分野です。 最近では新薬よりも既存の薬物の出題が多い傾向があります。
勉強の進め方としては、メジャーな病気に使用される薬物の作用機序、効き目の流れを理解し暗記するとよいです。


◆薬剤

薬剤の出題数は以下の通りです。

  • 必須:15問
  • 理論:15問
  • 実践:10問
◇薬剤の特徴と勉強法

暗記と計算を織り交ぜた分野です。物理の知識が必要になる計算問題が出題される上に、製剤の暗記も加わってくるため、比較的難しい分野です。
勉強の進め方としては、暗記すべき箇所、他の科目と絡める箇所、それぞれ判断を付けて勉強するとよいですね。


◆病態・薬物治療

病態・薬物治療の出題数は以下の通りです。

  • 必須:15問
  • 理論:15問
  • 実践:10問
◇病態・薬物治療の特徴と勉強法

暗記と理解が必要な分野です。最近では複数の病気を併発する複合的な疾患に関する問題が増えており、 難化傾向にありますが、物理や薬剤に比べると身近なトピックではあるため、点数は取りやすい分野です。
勉強の進め方としては、病気の原因から治療までの流れを理解して、生物とも絡めて理解を深めていくのがオススメです。


◆法規・制度・倫理

法規・制度・倫理の出題数は以下の通りです。

  • 必須:10問
  • 理論:10問
  • 実践:10問
◇法規・制度・倫理の特徴と勉強法

他の科目より少し理論の出題数が少ないですが、完全に暗記科目のため、直前の詰め込みが得点に繋がりやすい分野です。
勉強の仕方としては、暗記系のため、量をこなしましょう。 選択肢の正解以外の問題についてもなぜ誤っているのかを理解しておくことで効率的に点数をあげられます。


◆実務

実務の出題数は以下の通りです。

  • 必須:10問
  • 実践:85問
◇実務の特徴と勉強法

最も出題数が多い分野です。各分野との複合問題が出題されますが、理論問題より難易度は低いため、 実務問題をどれだけ取れるかが合格の分かれ目になります。
勉強の仕方としては、問題全体を理解→暗記をひたすら繰り返し、量をこなすことが重要です。



ここまでが薬剤師国家試験の前提知識でした。 定期的に読み返して試験についての理解を深めてもらえればと思います。
続いては、国試を合格している人の特徴についてご紹介します。

過去に合格している人の特徴

国試に合格するには合格者から習うのが一番です。 私や友人の実体験、30を超える合格体験記から過去の合格者たちの特徴をまとめました。


■圧倒的に「量」をこなしている

合格するためには、とにかく多くの問題を解くことが重要です。 これは、繰り返し問題を解くほど知識が定着し、応用力も身につくからです。 また、問題を解くことで、自分の苦手分野を把握し、対策することができます。
当たり前のことですが、5年から勉強している人は6年から勉強している人に比べて 圧倒的に勉強にかけられる時間が多いため、合格しやすくなります。
一方で、一日の勉強時間を増やすことでも、量を増やせます。 開始時期が遅くなってしまった人でも1日の勉強時間を出来る限り増やすことは効果的です。


■モチベーション維持の方法を確立している

国家試験に向けた勉強は少なくとも半年~1年以上勉強し続けることになります。 途中で挫折しないように、モチベーションを維持することが大切です。
モチベーションを維持するためには、具体的に以下の方法が効果的です。

  • 小さい目標を積み重ねる
  • 勉強を習慣化する
  • オンとオフを切り替える
  • 友達と競争する
  • ご褒美をあげる

■自分なりの勉強法を確立している

勉強法を見つけるには、いろいろな勉強方法を試してみることが重要です。 例えば、私や合格者たちが実践していた例は以下のようなものがあります。

  • 就寝・起床に暗記科目をする
  • 自己解説ノートを作る
  • 合格逆算スケジュールを組む
  • 休む日以外は毎日10時間勉強する
  • 分野ごとにまとめて演習する
  • 理解度マークを付ける

勉強法は薬剤師国家試験に限らず、色々なノウハウがありますので、書籍などをご確認ください。 勉強法の確立は、今後の人生においても大いに役立ちますので、ぜひ国試を通して確立してください。


■受かる気持ちで勉強している

精神論ですが、絶対に受かる気持ちで勉強をしている人ほど、本番でパフォーマンスを発揮できます。 それは、本番に備えた心構え、下準備をしているからです。 「模試の結果が悪かったから落ちるかもしれない、自分には無理」といった気持ちでは、 せっかく受かるだけの勉強をしていても、本番で上手く力を出せないなんてことになってしまいます。
受かりたい気持ちがあるから勉強法を工夫したり、勉強計画を見直すわけです。 皆さんはこの記事を読んでいる時点で十分に受かる気持ちで取り組めていると思います。 その心意気を忘れずに国試に向けて頑張っていきましょう!

時期別の勉強計画例

これまでの説明を踏まえた上で勉強開始時期ごとに勉強計画を組みました。 以下の説明で参考書の指定はありませんが、好き嫌いがなければ青本を進めればよいと思います。 実際に勉強する際に参考にしていただければと思います。


■6年4月~の勉強スケジュール

6年4月勉強スケジュール

4月スタートの場合は無理なく戦略的に量をこなすことで合格を目指します。

◆6年4~6月

この時期は就活や卒業研究など、忙しいイベントが多数あります。毎日の勉強時間は平均3~4時間を目安に取り組みましょう。 この時期の目標は時間と心の余裕のあるうちにしっかりと基礎力を高めていくことです。
最初に取り組むべきは、必須問題です。必須問題は「足切り」がありますが、一般問題の「足掛かり」にもなります。 疎かにせず、着実に積み重ねていきたいところです。 必須問題にひと通り触れ終わったら、5月末までは量を多めに、5月末以降は量を減らしますが国家試験当日まで継続的に取り組んでもらいたいです。
4月末からは実務にも取り組みましょう。 実務は出題数95問で得点に直結する分野です。 スケジュール表では、4月末以降ずっと矢印が引かれていますが、継続的に演習を続けて欲しいです。
5月末は9分野のうち、馴染みやすい2分野である薬理と病態・薬物治療の勉強をはじめます。 約1ヶ月半を通して病気の発症~治療の流れ、薬の作用機序の流れを掴んでくださいね。
6月中旬からは化学と生物の勉強をはじめましょう。 薬理や病態の理解で化学や生物の知識がないために理解が深まらないケースがあります。 その穴を埋めつつ、幅広い勉強範囲をカバー出来るといいですね。
この時期の頑張りが後々の模試や国試結果に直径してきますので、モチベーションを高める工夫をして頑張りましょう!

◆6年7月~9月

就活が終わり、夏休みに入ります。卒業研究は残りますが、比較的勉強に避ける時間が増えてきた時期でしょう。 友達の最後の大学生活を楽しむのも大切な時間ではありますが、 オンオフを切り替えて勉強にかける時間を平均5~6時間になるよう調整しましょう。 また、9月中旬には薬ゼミ全統模試Ⅰがあります。この模試までに少なくとも全分野の問題に触れ終わっている状態を目指すとよいですね。
7月初旬は前月より続けていた化学と生物を進めつつ、衛生と薬剤にも着手していきましょう。 8月初旬からは9月の模試に向けて、これまで未着手だった法規・制度・倫理と物理を開始します。
模試Ⅰが終わったら、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療の振り返りを重点的に実施してください。 模試Ⅰの結果を受けて、悪かった人が焦り、本気で勉強を開始し始めるからです。 4月から始めた皆さんは必須や実務で基礎力のベースが違います。 基礎がある状態でしっかりと演習することで得意分野、苦手分野をはっきりさせ、今後の勉強に活かします。

◆6年10~12月

夏休みが明け、卒業発表を控えた時期でしょうか。この時期は11月中旬に模試Ⅱ、12月初旬に卒試があります。 勉強にかけられる時間は夏休みと比べて減ってしまいますが、休日などをうまく調整して平均5~6時間は 取り組めるようにすることがオススメです。
模試Ⅱまでは得意分野を伸ばし、苦手分野を無くすよう、全分野をバランスよく勉強していきます。 過去問演習を開始して、実践に備えたアウトプットを繰り返す勉強法も効果的です。
卒業試験は落ちると受験資格を失う、プレ国試的な役割です。別途対策の必要はありませんが、国試本番を イメージして取り組むことで本番の緊張を減らせます。
卒試が終わったら学校の授業が無くなる頃かと思います。 国試までラスト3ヶ月なので、そろそろ追い込みをかけていきたいところです。 勉強時間を平均8~9時間に増やしましょう。 青本や過去問を通して、演習→理解→暗記のステップを繰り返していきます。 焦らず解説を読み込み、知識を確実に自分のものにする勉強をすることがポイントです。

◆6年1~2月

国試直前期です。時間の許す限り、国試演習に取り組みましょう。 この時期は過度なストレスで体調やメンタルを崩しがちです。自分の体力や集中力と相談しつつ、進めてくださいね。
1月中旬は模試Ⅲが終わり次第、薬理と薬剤と病態の総復習をしつつ、全分野の演習を繰り返し、分からない箇所を潰しておきましょう。 そして、2月頭からは暗記で点数が取りやすい衛生と法規に力をいれつつ、全分野の演習を並行し、国試に備えます。 この時期は模試Ⅲの結果に一喜一憂せず、2月末の国試に向けて、どれだけ本気になれるかが、合格に直結してきますので、 最後まで気を抜かず頑張りましょう!


■6年7月~の勉強スケジュール

6年7月勉強スケジュール

7月スタートの人は4月スタートに追いつけるよう日々の勉強量を多く積み重ねることで合格を目指します。

◆6年7〜8月

6年7~8月は夏休み期間です。4~6月で付けられた差を取り戻せるのはこの時期の頑張り次第なので、 気合を入れて取り組んでいきたいですね。 毎日の勉強時間は平均7~8時間になるように調整してください。
最初に取り組むべきは、必須問題と実務です。 必須問題は「足切り」がありますが、一般問題の「足掛かり」にもなります。急がば回れで、着実に積み重ねていきたいところです。 必須問題は国試までずっと細矢印を引いていますが、各分野の理論や実践を理解するベースになるため、 少しずつ継続して勉強して欲しいのてそのようにしています。
実務は95問と出題数が多く、問題全体を理解→暗記することで得点に繋げやすい分野なので、早い段階で手を付けていきましょう。 実務も必須同様に国試まで継続的に対策することをオススメします。
8月初旬からは各分野の演習をはじめていきます。 9分野のうち、馴染みやすい2分野である薬理と病態・薬物治療からはじめ、 約1ヶ月半を通して病気の発症~治療の流れ、薬の作用機序の流れを掴みましょう。
8月中旬では衛生と薬剤と法規・制度・倫理を並行して進めていきます。 実務に次いで出題数の多い分野を勉強時間の多さでこなしてください。
4月スタートの人は6月末時点で薬理と病態・薬物治療の演習を終えています。 焦る必要はありませんが、危機感を持って取り組むことが大切です。

◆6年9〜10月

9月中旬には薬ゼミ全統模試Ⅰがあります。夏休みに頑張れた人は結果に反映されるでしょう。 ただし、この時点では物・化・生の対策が不足している状況ですので、模試Ⅱで結果を出せるよう、 勉強を進めていきたいところです。 後期授業に加え、卒業発表も控えるこの時期ですが、勉強時間は平均5~6時間を目安に頑張りましょう。
9月初旬からは物理・化学・生物を進めていきます。この3分野は出題範囲の割に、出題数が少ない分野です。 他の分野の演習と絡めて勉強を進めていけるとよいですね。 前述の通り、模試Ⅰに間に合わせる必要はないので、しっかりと理解→暗記し、実力を付けていきましょう。

◆6年11〜12月

この時期は11月中旬に模試Ⅱ、12月初旬に卒試があります。 目安の勉強時間は平均5~6時間、学校の授業が無くなり次第、平均8~9時間勉強しましょう。 取り組めるようにすることがオススメです。
模試Ⅱまでは得意分野を伸ばし、苦手分野を無くすよう、全分野をバランスよく勉強していきます。 過去問演習を開始して、実践に備えたアウトプットを繰り返す勉強法も効果的です。
卒業試験は落ちると受験資格を失う、プレ国試的な役割です。別途対策の必要はありませんが、国試本番を イメージして取り組むことで本番の緊張を減らせます。
12月からは国試までラスト3ヶ月なので、そろそろ追い込みをかけていきたいところです。 青本や過去問を通して、演習→理解→暗記のステップを繰り返していきます。 焦らず解説を読み込み、知識を確実に自分のものにする勉強をすることがポイントです。

◆6年1〜2月

国試直前期です。時間の許す限り、国試演習に取り組みましょう。 この時期は過度なストレスで体調やメンタルを崩しがちです。自分の体力や集中力と相談しつつ、進めてくださいね。
1月中旬は模試Ⅲが終わり次第、薬理と薬剤と病態の総復習をしつつ、全分野の演習を繰り返し、分からない箇所を潰しておきましょう。 そして、2月頭からは暗記で点数が取りやすい衛生と法規に力をいれつつ、全分野の演習を並行し、国試に備えます。 この時期は模試Ⅲの結果に一喜一憂せず、2月末の国試に向けて、どれだけ本気になれるかが、合格に直結してきますので、 最後まで気を抜かず頑張りましょう!


最後に

ここまで、薬剤師国家試験の前提知識、合格者の特徴、勉強計画例についてご説明しました。 薬剤師国家試験は、決して簡単な試験ではありません。 しかし、合格した先には、人々の健康を守るやりがいのある仕事が待っています。 皆さんが諦めずに勉強を続けて、同じ薬剤師として活躍することを楽しみにしています!
では、最後までお読みいただきありがとうございました。