第100回薬剤師国家試験

◆ 問139

溶液導電率法を用いた大気中の硫黄酸化物の測定に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 二酸化硫黄SO2の「大気汚染に係る環境基準」項目としての測定法の1つとして定められている。
  • 吸収液にはトリエタノールアミン溶液が用いられる。
  • 試料大気中のSO2が吸収液に吸収されると、亜硫酸イオンSO3が生成するため、吸収液の導電率は増加する。
  • 大気中のSO2だけでなく三酸化硫黄SO3も測定される。
  • アンモニアが共存すると干渉作用を起こすため、アンモニアの妨害除去の目的でアジ化ナトリウムを吸収液に添加する。

◆ 問139

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


「大気汚染に係る環境基準」の測定項目である二酸化硫黄SO2の測定法には、溶液導電率法が用いられる。


溶液導電率法では、吸収液として微量の硫酸を含む過酸化水素溶液が用いられる。なお、吸収液にトリエタノールアミン液を用いるのは、トリエタノール・パラロザリニリン法である。


試料大気中のSO2が吸収液に吸収されると、硫酸イオンSO42が生成するため、吸収液の導電率は増加する。


溶液導電率法では、硫黄酸化物(二酸化硫黄SO2や三酸化硫黄SO3)が測定される。


試料空気中にアンモニアが共存すると干渉作用を起こすため、アンモニアの妨害除去の目的として、シュウ酸トラップを試料大気導入口に装着する。