第100回薬剤師国家試験

◆ 問151

受容体刺激薬と遮断薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 刺激薬のpD2値が大きいほど、効力が小さい。
  • pA2値は、競合的遮断薬の効力を示す。
  • 受容体に結合した競合的遮断薬は、高濃度の刺激薬を共存させても受容体から解離しない。
  • 遮断薬のうち、アロステリック部位に結合するものを、競合的遮断薬という。
  • 部分刺激薬は、完全刺激薬により生じる最大反応を減弱させる。

◆ 問151

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


pD2値は、以下の式で表される。
pD2=-logEC50
EC50(50%効果濃度):薬物が最大反応50%を示す濃度のこと
上記の式より、pD2値が大きいほど、EC50が小さく効力が大きい。


pA2値は、以下の式で表される。
pA2=-log(作動薬による用量−反応曲線を2倍だけ高濃度側に平行移動させるのに必要な競合的拮抗薬のモル濃度)
上記の式より、pA2値が大きいほど、競合的遮断薬の効力が大きい。


競合的遮断薬は、受容体と可逆的に結合しているため、刺激薬の濃度を増加させると、受容体から解離する。


遮断薬のうち、アロステリック部位に結合するものを、非競合的遮断薬という。


部分刺激薬と完全刺激薬を併用すると、完全刺激薬により生じる最大反応は減弱させる。