第100回薬剤師国家試験

◆ 問164

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • アバカビルは、HIVインテグラーゼを阻害して、HIVゲノムが宿主細胞ゲノムに組み込まれるのを妨げる。
  • マラビロクは、dGTPと拮抗してHIV−1の逆転写酵素を競合的に阻害する。
  • ネビラピンは、HIV−1の逆転写酵素の疎水ポケット部分に結合して酵素活性を阻害する。
  • ネルフィナビルは、HIVプロテアーゼを阻害して、HIV前駆体ポリタンパク質の切断を妨げる。
  • ラルテグラビルは、ウイルスDNAに取り込まれてDNA鎖伸長を停止させる。

◆ 問164

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


アバカビルは、細胞内でリン酸化され、ウイルスDNAに取り込まれ、dGTPと拮抗してHIV−1の逆転写酵素を競合的に阻害する。


マラビロクは、ケモカイン受容体(CCR5)に選択的に結合し、HIVの細胞内への侵入を阻害する。


ネビラピンは、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤であり、核酸と競合せずにHIV−1の逆転写酵素の疎水ポケット部分に結合して酵素活性を阻害する。


ネルフィナビルは、HIVプロテアーゼを阻害して、HIV前駆体ポリタンパク質の切断を妨げることにより、HIVウイルスの増殖を抑制する。


ラルテグラビルは、HIVインテグラーゼを阻害して、HIVゲノムが宿主細胞ゲノムに組み込まれるのを妨げる。