第100回薬剤師国家試験

◆ 問173

薬物の溶解及び放出に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 結晶多形間で異なる溶解度を示すのは、各々の固相における化学ポテンシャルが異なるためである。
  • Higuchi式において、単位面積当たりの累積薬物放出量の平方根は、時間に比例する。
  • 球体である薬物粒子が、形状を維持したまま縮小しながら溶出する時の溶解速度定数は、Hixson-Crowell式を用いて算出できる。
  • 回転円盤法により、固体薬物の表面積を経時的に変化させて溶解実験を行い、Gibbs式を用いることで薬物の溶解速度定数を算出できる。

◆ 問173

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


結晶多型間では、化学ポテンシャルが異なるため、溶解度が異なる。なお、結晶多形には、安定形や準安定形があり、安定形の方が準安定形に比べ化学ポテンシャルが小さいため、溶解度が小さい。


Higuchi式において、単位面積当たりの累積薬物放出量は、時間の平方根に比例する。


シンク条件下、同一粒子径の球体である薬物粒子が、形状を維持したまま縮小すると仮定した場合、Hixson-Crowell式を用いて、溶解速度定数を求めることができる。


回転円盤法により、固体薬物の表面積を一定にし、溶解実験を行い、Noyes−Whitney式を用いることで薬物の溶解速度定数を算出できる。