第100回薬剤師国家試験

◆ 問181

ぜん息患者が重積発作を起こし、チアノーゼの所見を認めた。本症例のチアノーゼに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 口唇粘膜が青紫色に変化している。
  • 動脈血酸素分圧の低下を示している。
  • 貧血がある場合に発現しやすい。
  • 指の皮膚温の低下は見られない。
  • 血中メトヘモグロビン量が増加している。

◆ 問181

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


本患者は、ぜん息重積発作により、低酸素状態となり、中枢性のチアノーゼが現れたと考えられる。


チアノーゼでは、動脈血酸素分圧が低下し、二酸化炭素と結合した還元ヘモグロビンが増加することにより、口唇粘膜が青紫色に変化する。


貧血によりヘモグロビン量が低下している状態では、還元ヘモグロビンが増加しにくいため、チアノーゼが出現しにくい。


中枢性チアノーゼでは、指の皮膚温の低下は認められない。なお、末梢性チアノーゼでは、指の皮膚温の低下が認められることがある。


中枢性チアノーゼの原因として、血中のメトヘモグロビンの増加があげられる。