第100回薬剤師国家試験

◆ 問183

悪性リンパ腫に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 通常、リンパ節腫大は見られない。
  • 骨髄造血幹細胞が腫瘍化したものである。
  • B細胞性では、CHOP療法とCD20に対する抗体療法の併用が有効である。
  • 胃に限局した病変では、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が必要である。
  • T細胞に由来するものはない。

◆ 問183

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫)では、頚部、腋下などにリンパ節腫大が見られることが多い。


悪性リンパ腫は、骨髄造血幹細胞が腫瘍化したものではなく、リンパ系細胞が腫瘍化したものである。


B細胞性の悪性リンパ腫では、ほとんどの症例においてCD20抗原が発現しているため、CHOP療法とCD20に対する抗体療法の併用(R-CHOP療法:リツキシマブ、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、プレドニゾロンの併用療法)が有効とされている。


胃に発現する低悪性度のMALTリンパ腫は、ヘリコバクター・ピロリ菌を除菌することにより、改善することが多い。よって、胃に限局した病変では、ヘリコバクター・ピロリ感染の検査が必要である。


悪性リンパ腫には、T細胞に由来するものがある。