第100回薬剤師国家試験

◆ 問187

間質性肺炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 肺胞隔壁を主な病変部位とする炎症性疾患である。
  • 特発性と2次性に分類され、シアル化糖鎖抗原KL−6上昇は特発性に特徴的である。
  • 肺がんなどの放射線治療に合併することがある。
  • 関節リウマチでは、ほとんどの患者で合併する。
  • 特発性では、湿性咳が主な症状である。

◆ 問187

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


間質性肺炎では、肺胞と肺胞の間を埋める組織である肺胞隔壁に炎症や線維化病変が認められる。


シアル化糖鎖抗原KL−6とは、Ⅱ型肺胞上皮細胞や呼吸器上皮細胞で産生される糖タンパク質のことである。特発性と2次性間質性肺炎、いずれの間質性肺炎でもシアル化糖鎖抗原KL−6は上昇する。
・特発性間質性肺炎:原因不明な間質性肺炎
・2次性間質性肺炎:原因(薬剤、放射線治療、膠原病など)が明確な間質性肺炎


関節リウマチ患者では、間質性肺炎を合併することがあるが、その頻度は約10〜30%程度である。


特発性及び2次性間質性肺炎の主な症状として、発熱、乾性咳、息切れ・呼吸困難が現れる。