第101回薬剤師国家試験

◆ 問151

次の筋細胞に存在する異なった標的分子に働き、収縮機能に対して相反する作用を示す薬物の組合せはどれか。2つ選べ。
  • 血管平滑筋細胞におけるアセチルコリンとフェニレフリン
  • 瞳孔括約筋細胞におけるアセチルコリンとネオスチグミン
  • 気管支平滑筋細胞におけるアセチルコリンとイソプレナリン
  • 骨格筋細胞におけるアセチルコリンとツボクラリン
  • 骨格筋細胞におけるアセチルコリンとダントロレン

◆ 問151

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


1 誤

異なった標的分子に働いているが、作用が相反していない

・アセチルコリン

血管平滑筋のM3受容体刺激→血管収縮

・フェニレフリン

アドレナリンα1受容体刺激→血管収縮

2 誤

異なった標的分子に働いているが、作用が相反していない

・アセチルコリン

瞳孔括約筋細胞のM3受容体刺激→瞳孔括約筋収縮

・ネオスチグミン

コリンエステラーゼ阻害→アセチルコリンの分解を抑制→瞳孔括約筋細胞のM3受容体刺激→瞳孔括約筋収縮

3 正

異なった標的分子に働き、作用が相反している

・アセチルコリン

気管支平滑筋のM3受容体刺激→気管支収縮

・イソプレナリン

アドレナリンβ受容体刺激→気管支拡張

4 誤

同じ標的分子に働き、作用が相反している

・アセチルコリン

骨格筋細胞ニコチンNM受容体刺激→骨格筋収縮

・ツボクラリン

骨格筋細胞ニコチンNM受容体を競合的に遮断→骨格筋弛緩

5 正

異なった標的分子に働き、作用が相反している

・アセチルコリン

骨格筋細胞NM受容体刺激→骨格筋収縮

・ダントロレン

筋小胞体のリアノジン受容体に作用→筋小胞体からのCa2遊離抑制→骨格筋弛緩