第101回薬剤師国家試験

◆問232-233

特定健康診査を受けた本人に、実施機関から健診結果及びこれに応じた生活習慣の改善に関する情報が届いた。

◆ 問232

特定健康診査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 内臓脂肪型肥満に着目した健康診査である。
  • 特定健康診査の対象者は、後期高齢者である。
  • 特定健康診査を受けるのは個人に課せられた義務であり、健康保険組合等の医療保険者は干渉しない。
  • 特定健康診査の結果から、生活習慣病の発症リスクが高い人に対して生活習慣を見直すサポートが実施される。
  • 特定健康診査に関わる個人情報は、個人情報保護法の対象にならない。

◆ 問233


◆ 問232

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


1 正

特定健康診査は、内臓脂肪型肥満に着目した健診であり、身体計測、血圧測定、血液検査等を行うことにより生活習慣病の発症のリスクが高い人を抽出し、その人に対して専門的知識を有する者(医師、保健師、管理栄養士など)から保健指導を受けてもらうことを目的として行われる。

2 誤

特定健康診査の対象者は、40~74歳の医療保険加入者である。

3 誤

各医療保険の保険者が医療保険加入者に対して実施を義務づけており、個人に受診を義務づけたものではない。

4 正

1参照

5 誤

特定健康診査に関わる個人情報は、個人情報保護法の対象となり、医療保険者は個人情報保護法に従い健診・保健指導の結果データを厳重に管理することが義務づけられている。

◆ 問233

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


特定健康診査におけるメタボリックシンドロームの診断基準となっている検査項目は腹囲、血圧、血糖、脂質である。

<測定項目の基準値>

腹囲:男性85 cm以上、女性90 cm以上

高血圧:収縮期血圧:130 mmHg 以上 かつ/または 収縮期血圧:85 mmHg以上

高血糖:空腹時血糖:100 mg/dL 以上

脂質代謝異常:血清トリグリセリド:150 mg/dL以上 かつ/または HDL:40 mg/dL未満

腹囲が基準値以上で、高血圧、高血糖、脂質代謝異常の3つの項目のうち2項目以上該当する者をメタボリックシンドロームが強く疑われる者とし、1項目該当する者をメタボリックシンドローム予備軍と考えられるものとしている。