第101回薬剤師国家試験

◆問288-289

60歳男性。2年前にうつ病と診断され、薬物治療を行ってきた。ここ数ヶ月、仕事が多忙になり、気分の落ち込みが激しくなった。本日受診した結果、主治医はこれまでの抗うつ薬を1錠から2錠に増量した。
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◆ 問288


◆ 問289

薬局薬剤師が、前問の重大な副作用を早期発見するために患者にあらかじめ説明する事項として、適切でないのはどれか。1つ選べ。
  • 高熱が出るようでしたら、お知らせください。
  • 下痢を起こすようでしたら、お知らせください。
  • 手足が勝手に動くことがあれば、お知らせください。
  • 不安やいらいらが高まるようであれば、お知らせください。
  • 手にピリピリする感覚や、やけどしたときのような痛みがあれば、お知らせください。

◆ 問288

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


セルトラリンは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)であり、重大な副作用として、セロトニン症候群、悪性症候群、痙攣、昏睡、肝機能障害、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、アナフィラキシー、QT延長、心室頻拍などを起こすことがある。

◆ 問289

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


セロトニン症候群は症状として、不安焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢発熱、高血圧、固縮、頻脈 などが認められることがある。

なお、選択肢5の症状はカペシタビンやスニチニブの副作用である手足症候群の症状である。