第101回薬剤師国家試験

◆ 問29

脳梗塞の際に産生されるフリーラジカルを消去し、脳保護作用を示す薬物はどれか。1つ選べ。
  • ファスジル
  • オザグレル
  • アルガトロバン
  • ウロキナーゼ
  • エダラボン

◆ 問29

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


1 誤

ファスジルは、Rhoキナーゼを阻害し、血管の収縮、炎症性細胞の活性化、血管内皮細胞の損傷を抑制するため、くも膜下出血術後の脳血管れん縮などの治療に用いられる。

2 誤

オザグレルは、トロンボキサン合成酵素を阻害し、血小板凝集抑制作用を示すため、くも膜下出血後の脳血管れん縮などの治療に用いられる。

3 誤

アルガトロバンは、選択的にトロンビンを阻害し、フィブリン生成や血小板凝集を阻害するため、発症後48時間以内の脳血栓症急性期の治療に用いられる。

4 誤

ウロキナーゼは、主に循環血中でプラスミノーゲンからプラスミンの生成を促進し、血栓溶解促進作用を示すため、脳塞栓症(発症後5日以内で、コンピューター断層撮影において出血の認められないもの)の治療に用いられる。

5 正

エダラボンは、フリーラジカルを消去して脂質過酸化を抑制し、脳細胞の酸化的傷害を抑制するため、脳梗塞急性期に伴う神経症候などの治療に用いられる。