第101回薬剤師国家試験

◆問312-313

50代男性。いままで頭痛を感じたことはなかったが、しばらく前から違和感をおぼえ、妻が持っていたアセトアミノフェン(300 mg/1錠)を主成分とした一般用医薬品(第2類)を1週間前より服用している。1回1錠、1日2回服用し、症状は和らいではいるものの、いまだに軽度の頭痛を感じる。半月後には時間も取れるので受診するつもりだが、それまでの間、一般用医薬品で対応したいと思い、相談のため来局した。

◆ 問312


◆ 問313

薬剤師の対応として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • このまま服用して、しばらく様子をみてください。
  • 1日3回まで服用できるので、昼食後も服用してください。
  • 安全性の高い医薬品なので、1回2錠に増量して服用してください。
  • 半月後といわず、すぐに受診してください。
  • 軽度の痛みなので、イブプロフェンを主成分とした一般用医薬品に変更してください。
  • 貯蔵する場所には、かぎをかけなければならない。

◆ 問312

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


設問の被包には、医薬品の直接の容器に記載すべき事項である「一般用医薬品の区分(第2類医薬品)」及び「製造番号又は製造記号」が記載されていない。なお、使用上の注意及び保管上の注意については、添付文書又はその容器若しくは被包に記載しなければいけない事項に該当するため、添付文書に記載されていれば、その容器もしくは被包に記載されている必要はない。
参考
<医薬品の直接の容器又は直接の被包への記載事項>
・製造販売業者の氏名又は名称及び住所
・医薬品の名称
・製造番号又は製造記号
・日本薬局方収載医薬品に、「日本薬局方」の文字
・要指導医薬品は、「要指導医薬品」の文字
・一般用医薬品は、区分ごとに、厚生労働省令で定める事項
・習慣性医薬品は、「注意−習慣性あり」の文字
・処方せん医薬品は、「注意−医師等の処方箋により使用すること」の文字
・厚生労働大臣が指定する医薬品は、その使用期限 等

◆ 問313

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


アセトアミノフェンを主成分とする一般用医薬品は、5~6回服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師等に相談することとされている。設問の男性は、1週間前よりこの一般用医薬品を服用しているにも関わらず、いまだに軽度の頭痛を感じていることから受診勧奨することが適切であると考えられる。