第102回薬剤師国家試験

◆ 問106

次に示した医薬品の活性成分Aに関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。
102回問106画像1
  • N末端のアミノ酸はD−プロリンである。
  • C末端では、L−プロリンの環内の窒素がN−エチル化されている。
  • L−ロイシンのエナンチオマーであるD−ロイシンが含まれている。
  • 経口投与には適さない。

◆ 問106

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


設問に示された医薬品の活性成分Aは、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)誘導体であるリュープロレリン酢酸塩である。
1 誤
活性成分AのN末端に結合しているアミノ酸はL−プロリンである。
102回問106画像1

2 誤
活性成分AのC末端では、L−プロリンの環内の窒素はアルギニン(Arg)とペプチド結合(赤の点線部分)している。なお、L−プロリンのカルボキシ基は、エチルアミノ基(青の点線部分)が結合している。
102回問106画像2

3 正
活性成分Aには、N末端から6番目にD−Leu(D−ロイシン)が含まれている。

4 正
活性成分A(リュープロレリン酢酸塩)はペプチドホルモンであり、消化管からの吸収性が悪く、また、消化分解されるため、経口投与には適さない。