第102回薬剤師国家試験

◆問234-235

20歳女性。性感染症の薬物治療のため薬局に処方箋を持参した。

◆ 問234


◆ 問235

次の性感染症のうち、感染症発生動向調査において全数把握対象疾患として規定されているのはどれか。1つ選べ。
  • 淋菌感染症
  • 性器クラミジア感染症
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
  • 尖圭コンジローマ
  • 梅毒

◆ 問234

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


Aにあてはまる感染症は、「梅毒」である。
次に各選択肢にある性感染症の主な症状及び感染者届出数について示す。
・淋菌感染症
【主な症状、(2015年の感染者届出数)】
男性:尿道炎(6905例)
女性:子宮頸管炎(1973例)
・性器クラミジア感染症
【主な症状、(2015年の感染者届出数)】
男性:尿道炎、排尿痛(11670例)
女性:子宮頸管炎(12780例)
・性器ヘルペスウイルス感染症
【主な症状、(2015年の感染者届出数)】
男性:発熱、全身倦怠感、リンパ節腫脹、水泡、潰瘍(3540例)
女性:男性と同様の症状(5434例)
・尖圭コンジローマ
【主な症状、(2015年の感染者届出数)】
男性:性器の周囲に淡紅色〜褐色の隆起状の病変が現れる(3589例)
女性:男性と同様の症状(2217例)
・梅毒
【主な症状、(2015年の感染者届出数)】
男性:陰部に腫瘍、無痛性のリンパ節腫脹、梅毒疹(バラ疹)、ゴム腫、中枢神経障害(1934例)
女性:男性と同様の症状(763例)

◆ 問235

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に指定されている1〜5類感染症のうち、1〜4類感染症及び一部の5類感染症においては、全数把握(患者及び無症状病原体保有者を含む症例について届出する)対象疾患に該当しており、また、全数把握対象疾患に該当していない5類感染症は、定点把握(定められた医療機関で診断されたときに届出する)対象疾患に該当する。
選択肢の性感染症は、すべて5類感染症に該当しており、その中でも「梅毒」が全数把握対象疾患に該当する。