第102回薬剤師国家試験

◆問246-247

53歳男性。尿酸値が高く、3週間前より処方1で治療を開始。その2週間後、尿酸値が改善されなかったので処方2及び処方3が追加となった。
102回問246-247画像1
処方2及び処方3を追加して7日後、患者より「新年会が続き、ビールを飲む量が増えており、足の親指が腫れて激しい痛みが生じてきた。」との訴えがあった。

◆ 問246

この場合の処置として適切なのはどれか。1つ選べ。
  • フェブキソスタットを40 mgに増量する。
  • ベンズブロマロンを50 mgに増量する。
  • フェブキソスタットを40 mgに増量し、ベンズブロマロンを50 mgに増量する。
  • フェブキソスタットとベンズブロマロンを中止し、コルヒチンを追加する。
  • 処方1、処方2及び処方3はそのままで、インドメタシンを追加する。

◆ 問247


◆ 問246

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


本患者は、尿酸値が高く、処方1により治療を行っていたが、尿酸値が改善されなかったため、処方2及び処方3が追加投与されることとなった。それに加え、処方2及び処方3を追加して7日後、患者より「新年会が続き、ビールを飲む量が増えており、足の親指が腫れて激しい痛みが生じてきた。」との訴えがあったことから、本患者は高尿酸血症による痛風発作を起こしている可能性が高い。

本患者のように尿酸降下薬服用中に痛風発作を起こした場合については、尿酸降下薬の投与量を変更せず、非ステロイド性抗炎症薬(インドメタシンなど)のパルス療法(短期間・大量投与)を行うこととされている。

◆ 問247

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


1 正
非ステロイド性酸性抗炎症薬であるインドメタシンなどの作用機序の関する記述である。

2 誤
遺伝子組換え型尿酸オキシダーゼであるラスブリカーゼの作用機序に関する記述である。

3 誤
尿酸合成阻害薬であるアロプリノールの作用機序に関する記述である。

4 正
尿酸排泄促進薬であるベンズブロマロンの作用機序に関する記述である。

5 誤
白血球のチューブリンに結合し、微小管の重合を抑制して安定化する薬物として、コルヒチンがある。