第102回薬剤師国家試験
◆問310-311
52歳男性。胃痛、胸やけの症状を訴え、医薬品を薬局に買いに来た。◆ 問310
◆ 問311
前問の医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。-
一般用医薬品は、要指導医薬品、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品に分類される。
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要指導医薬品の適正な使用を確保できないと認められるときは、販売してはならない。
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店舗販売業の管理者が薬剤師であれば、登録販売者も情報提供及び指導をした上で、要指導医薬品を販売することができる。
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第一類医薬品を販売するときは、薬剤師があらかじめ、使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用の状況等を確認しなければならない。
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第三類医薬品については、当該薬局で購入した者から相談があっても、情報提供をしなくてよい場合がある。
◆ 問310
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1、2、3、4、5
本患者は胃痛、胸やけの症状を訴えていることから、胃痛、胸やけに効果を示す医薬品をすすめる必要がある。
1 正
ラニチジン塩酸塩(H2受容体遮断薬)、ケイ酸アルミン酸マグネシウム(制酸剤)、酸化マグネシウム(制酸剤)、水酸化アルミナマグネシウム(制酸剤)は、胃痛、胸やけに効果を示すため、本患者にすすめる医薬品として適切である。ただ、設問に「表記は1回服用量とする」と記載されているが、設問の表記が1日量表記となっているため、不適切な選択肢である。
2 正
アズレンスルホン酸ナトリウム(胃粘膜保護薬)、L-グルタミン(胃粘膜修復薬)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(制酸薬)、ロートエキス(鎮痙鎮痛薬)、炭酸水素ナトリウム(制酸薬)
、重質炭酸マグネシウム(制酸薬)、沈降炭酸カルシウム(制酸薬)は、胃痛、胸やけに効果を示すため、本患者にすすめる医薬品として適切である。ただ、設問に「表記は1回服用量とする」と記載されているが、設問の表記が1日量表記となっているため、不適切な選択肢である。
3 誤
ビフィズス菌(整腸薬)、ラクトミン(整腸薬)は、腹部膨満感、軟便に効果を示す。
4 誤
ロートエキス(鎮痙鎮痛薬)、タンニン酸ベルベリン(止瀉薬)は、下痢及び軟便に効果を示す。
5 誤
赤ぶどう葉乾燥エキス(静脈還流障害改善薬)は、軽度の静脈還流障害による足のむくみやむくみによる足の重さ、痛み等に効果を示す。
◆ 問311
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、4
1 誤
一般用医薬品は、第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品に分類される。一般用医薬品には要指導医薬品は含まれない
2 正
薬局開設者または店舗販売業者は、情報提供又は指導ができないとき、その他要指導医薬品の適正な使用を確保できないと認められるときは、要指導医薬品を販売し、授与してはならない。
3 誤
要指導医薬品を販売する際には、適正な使用のために薬剤師が対面による情報提供及び薬学的知見に基づく指導を行わなければならない。よって、店舗販売業の管理者が薬剤師であったとしても登録販売者が要指導医薬品を販売することはできない。
4 正
第一類医薬品を販売する際には、薬剤師はあらかじめ、使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用状況等を確認しなければならない。
5 誤
一般用医薬品(第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品)を購入しようとする者、もしくは購入後に一般用医薬品(第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品)を使用する者から相談があった場合には、必要な情報を提供しなければならない。