第102回薬剤師国家試験

◆ 問334

患者情報の取扱いに関する記述のうち、薬剤師の対応として適切でないのはどれか。2つ選べ。
  • 会社の上司を名乗る人物から処方内容について電話で問い合わせがあったため、患者本人の同意を得た後回答した。
  • 当院に入院中の患者の薬物療法の相談をするため、他院に勤務する友人の薬剤師に診療録の写しを見せた。
  • 患者が高齢の重度認知症のため、その患者家族に処方薬の説明及び指導を行った。
  • 患者の氏名と使用医薬品を記載したノートを製薬企業の学術担当者に見せて相談した。
  • 事故で意識を失った患者が病院に運ばれてきたので、患者が所持していたお薬手帳の情報を担当医師に報告した。

◆ 問334

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


1 適切

第三者に情報提供する場合には、本人の同意を得る必要があるため、患者本人の同意を得た後、患者の会社の上司(第三者)に対して情報提供することは適切である。

2 不適切

直接患者の治療に関わっていない者(他院に勤務する友人、製薬企業の学術担当者など)に対して情報を見せることは情報漏洩に該当する。

3 適切

高齢の重度認知症患者は、薬剤の適正使用ができない可能性があるため、その患者家族に対して処方薬についての情報提供を行う必要がある。この場合については、本人の同意を得ることなく、情報提供を行うことができる。

4 不適切

2参照

5 適切

事故で意識を失った患者の場合、同意を得ることができない。また、事故で意識を失った患者の治療をするに当たり、お薬手帳の情報は有用であるため、患者の同意を得ることなく担当医にお薬手帳情報を提供することは適切である。