第103回薬剤師国家試験

◆ 問122

食品のメイラード反応に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • トーストしたパンの褐変や、香気成分の生成に関わる。
  • この反応によって生じるメラノイジンは、抗酸化作用を有している。
  • リシンのε–アミノ基がこの反応を受けると、栄養価は低下する。
  • リンゴの皮をむいて空気中に放置すると、この反応により褐変する。
  • ポテトチップス製造時におけるアクリルアミドの生成にも関与している。

◆ 問122

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


メイラード反応とは、非酵素的褐変反応といわれ、還元糖とアミノ酸が非酵素的に反応し、シッフ塩基及びα−カルボニル化合物を形成する反応である。本反応は、食品(しょうゆ、みそ、クッキー、パンなど)に好ましい色調、風味等を与える。
1 正しい

2 正しい
本反応により生成するメラノイジンは、フリーラジカル捕捉作用による抗酸化作用を有している。

3 正しい
リシンのε–アミノ基がこの反応を受けると、タンパク分解酵素により分解されにくくなるため、栄養価は低下する。

4 誤っている
リンゴの皮をむいて空気中に放置すると、酵素的褐変反応により褐変する。

5 正しい
ポテトチップス製造時には、ジャガイモに含まれるアスパラギン酸と還元糖からメイラード反応によりアクリルアミドが生成する。