第103回薬剤師国家試験

◆問280-281

86歳女性。骨粗しょう症で整形外科を受診し薬物治療を受けている。服用している薬剤は以下のとおりであった。
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しかし、最近になりアレンドロン酸ナトリウム錠が大きいために嚥下が困難になったので、薬局を訪れた。担当した薬剤師が医師に連絡したところ、次回より以下の処方に変更することになった。
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◆ 問280


◆ 問281

本経口ゼリー剤の添加剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。なお、本経口ゼリー剤には、添加剤としてカラギーナン、ローカストビーンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、グリセリン、D-ソルビトール、クエン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸プロピルが含まれる。
  • カラギーナンは、種類によってカルシウムイオンやカリウムイオンでゲル化するものがある。
  • ローカストビーンガムは、保存剤として添加されている。
  • ポリアクリル酸ナトリウムは、主薬の酸化に対する安定性を高める。
  • クエン酸ナトリウムは、乳化剤として添加されている。
  • パラオキシ安息香酸プロピルは、増粘剤として添加されている。

◆ 問280

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


アレンドロン酸ナトリウム水和物経口ゼリー剤35 mgに変更する際に追加説明を行う内容は、「低温(冷蔵庫など)を避けて保存すること」である。本経口ゼリー剤は、低温では有効成分の結晶が析出しやすくなるので低温・凍結(冷蔵庫、冷凍庫等)を避けて保存することとされている。また、結晶が析出した製剤は服用しないこととされている。

なお、選択肢1、2、3、5については、「アレンドロン酸ナトリウム錠35 mg」、「アレンドロン酸ナトリウム水和物経口ゼリー剤35 mg」について服薬指導する際に説明すべき項目となっている。

◆ 問281

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


1 正
ガラギーナンは、直鎖含硫黄多糖類の一種で、D-ガラクトースと硫酸から構成される陰イオン性高分子化合物であり、種類によってカルシウムイオンやカリウムイオンでゲル化するものがある。

2 誤
ローカストビーンガムは、増粘剤として添加されている。

3 誤
ポリアクリル酸ナトリウムは、増粘剤として添加されている。

4 誤
クエン酸ナトリウムは、緩衝剤として添加されている。

5 誤
パラオキシ安息香酸プロピルは、保存剤として添加されている。