第103回薬剤師国家試験

◆問282-283

2歳男児。夕方に発熱があり、同時に痙れんが起こったので近所の小児科を受診した。その後、母親が処方施を薬局に持参した。その処方内容は以下のとおりであった。
103回問282-283画像1

◆ 問282


◆ 問283

前問の投与順を選択した理由として適切なのはどれか。1つ選べ。
  • アセトアミノフェン坐剤とジアゼパム坐剤を同時に投与すると、直腸内で両主薬の溶解度が上昇し、吸収量が増加する。
  • アセトアミノフェン坐剤とジアゼパム坐剤を同時に投与すると、主薬間で不溶性の複合体を形成し、吸収量が減少する。
  • ジアゼパム坐剤を先に投与すると、アセトアミノフェンがマクロゴールに分配し、吸収量が減少する。
  • アセトアミノフェン坐剤を先に投与すると、ジアゼパムがハードファットに分配し、吸収量が減少する。
  • マクロゴールによってハードファットが不溶化し、アセトアミノフェンの溶出量が減少する。

◆ 問282

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


熱性けいれんに対して、アセトアミノフェン坐剤とジアゼパム坐剤を併用する場合には、ジアゼパム坐剤を挿入し、その後、30分以上してからアセトアミノフェン坐剤を挿入する。

<理由>

先にアセトアミノフェンを使用すると、アセトアミノフェンの基剤であるハードファットにより粘膜表面に油膜が形成される。その後、脂溶性薬物であるジアゼパムを投与すると、ジアゼパムがその油膜に分配し、吸収量が減少する。

◆ 問283

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


問282参照