第104回薬剤師国家試験
◆ 問116
ヒトの免疫担当細胞に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。-
特異的な抗原を認識したB細胞は、ヘルパーT細胞の助けを受けて、抗体産生細胞へと分化する。
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マクロファージの細胞表面にあるFc受容体は、外来菌体成分と直接結合する。
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肥満細胞は、B細胞に対する抗原提示能を有する。
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活性化したヘルパーT細胞上に発現したCTLA–4(細胞傷害性Tリンパ球抗原–4)分子は、その細胞自身に抑制性シグナルを伝える受容体として働く。
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ナチュラルキラー細胞は、抗原感作を受けて初めて腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対する傷害性を有する。
◆ 問116
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:1、4
1 正
特異的な抗原を認識したB細胞は、抗原を細胞内に取り込み分解後、そのペプチド断片を2型ヘルパー細胞(Th2)へ提示する。抗原提示したB細胞は2型ヘルパー細胞(Th2)から分泌されるサイトカインにより刺激を受け形質細胞(抗体産生細胞)へと分化する。
2 誤
マクロファージの細胞表面にあるFc受容体は、免疫グロブリンのFc領域と結合する受容体であり、外来菌体成分と直接結合しない
3 誤
肥満細胞は、B細胞に対する抗原提示能は有していない。
4 正
活性化したヘルパーT細胞上に発現したCTLA–4(細胞傷害性Tリンパ球抗原–4)分子は、CD80/86と結合することによりCD28による共刺激シグナルの発生を抑制するとともに、T細胞に抑制シグナルを伝える。
<参考:T細胞の活性化>
T細胞の活性化には、TCR、CD4/CD8とMHC分子抗原ペプチド断片複合体が結合することにより発生するシグナル(第1シグナル)に加え、抗原提示細胞のCD80/86とT細胞のCD28が結合することにより発生する共刺激シグナルを必要とする。
5 誤
ナチュラルキラー細胞は、抗原感作を受けることなく腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対する傷害性を示す。