第104回薬剤師国家試験

◆ 問159

成長ホルモン(GH)関連薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • ブロモクリプチンは、下垂体のGH産生細胞に作用し、GHの産生・分泌を促進する。
  • ペグビソマントは、GH 受容体を選択的に遮断し、インスリン様成長因子−1 (IGF–1)の産生を抑制する。
  • メカセルミンは、下垂体のソマトスタチン受容体を刺激し、GH や甲状腺刺激ホルモン(TSH)の産生・分泌を抑制する。
  • ソマトロピンは、IGF–1の産生を誘導し、軟骨内骨形成を促進する。
  • オクトレオチドは、下垂体のドパミンD2受容体を刺激し、GH やプロラクチンの産生・分泌を抑制する。

◆ 問159

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


1 誤
ブロモクリプチンは、ドパミンD2受容体刺激薬であり、下垂体のドパミンD2受容体を刺激し、GH やプロラクチンの産生・分泌を抑制する。

2 正
ペグビソマントは、GH 受容体を選択的に遮断し、GHの2量体化に伴うシグナル伝達を抑制することによりインスリン様成長因子−1 (IGF–1)の産生を抑制する。
参考:GHとインスリン様成長因子−1の産生
GHは、2つのGH受容体に結合し、GH受容体を2量体化することによりインスリン様成長因子−1 (IGF–1)を産生する。

3 誤
メカセルミンはIGF–1製剤であり、各臓器に作用することにより成長促進作用を示す。
なお、設問は、オクトレオチドに関する記述である。

4 正
ソマトロピンは遺伝子組換え天然型ヒトGH製剤であり、IGF–1の産生を誘導し、軟骨内骨形成を促進する。

5 誤
解説3参照