第104回薬剤師国家試験

◆問236-237

58歳男性。CD20陽性のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫と診断され、R–CHOP療法による治療が行われることになった。

◆ 問236

R–CHOP療法時に用いられる注射剤のうち、ヒトで催奇形性又は発がん性が報告されている、あるいは疑われており、かつ揮発性を有するため、薬剤調製時に閉鎖式接続器具の使用が最も望ましいのはどれか。1つ選べ。
  • リツキシマブ
  • グラニセトロン塩酸塩
  • シクロホスファミド水和物
  • ドキソルビシン塩酸塩
  • ビンクリスチン硫酸塩

◆ 問237


◆ 問236

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


R-CHOP療法とは、CHOP療法(シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、プレドニゾロン併用療法)にリツキシマブを加えたがん化学療法のことであり、CD20陽性のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫の治療法として用いられている。
選択肢のうち、ヒトで催奇形性又は発がん性が報告されている、あるいは疑われているものは、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩であり、その中でも揮発性を有するため、薬剤調製時に閉鎖式接続器具の使用が望ましいのは、シクロホスファミド水和物である。

◆ 問237

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


シクロホスファミド水和物は、ナイトロジェンマスタード誘導体であり、体内でシトクロムP450により代謝的活性化を受け、DNA をアルキル化する。