第104回薬剤師国家試験

◆ 問247

前問で選択した治療処置により、患者の症状は緩和された。この症状が緩和される機序はどれか。2つ選べ。
  • アセチルコリンの濃度の上昇
  • アセチルコリンの濃度の低下
  • ムスカリン性アセチルコリン受容体における競合的拮抗
  • ニコチン性アセチルコリン受容体の脱感作
  • アセチルコリンエステラーゼの阻害

◆ 問247

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


コリン作動性クリーゼでは、ChE阻害薬がアセチルコリン(ACh)分解を抑制することで、体内のACh濃度が上昇し、ムスカリン作用が増強され、発汗や腹痛などの症状が発現している。
前問ではChE阻害薬であるピリドスチグミンの減量を行なったことでACh濃度が低下し、また、アトロピンの追加投与を行なったことにより、ムスカリン性アセチルコリン受容体の競合的拮抗が起こりAChの作用が減弱され、症状が緩和したと考えられる。