第105回薬剤師国家試験

◆ 問156

貧血の治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • クエン酸第一鉄は、体内で欠乏した鉄を補充し、ヘモグロビンを増加させることで、鉄欠乏性貧血を改善する。
  • ガベキサートは、セリンプロテアーゼを阻害することで、自己免疫性溶血性貧血を改善する。
  • ダルベポエチンアルファは、エリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細胞から赤血球への分化を促進することで、腎性貧血を改善する。
  • ピリドキシンは、体内で欠乏したビタミンB12を補充し、DNA合成を促進することで、巨赤芽球性貧血を改善する。
  • コバマミドは、低下したヘモグロビン合成を促進することで、鉄芽球性貧血を改善する。

◆ 問156

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


1 正
クエン酸第一鉄は、ヘモグロビンの構成成分であるヘムの合成に必要な鉄を補うことにより、貧血を改善する。

2 誤
ガベキサートは、セリンプロテアーゼを阻害することで、血液凝固を抑制するため、播種性血管内血液凝固症(DIC)に用いられる。

3 正
ダルベポエチンアルファは、赤芽球前駆細胞のエリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細胞の分化・増殖を促進する。

4 誤
ピリドキシンは、低下したヘモグロビン合成を促進することで、鉄芽球性貧血を改善する。

5 誤
コバマミドは、体内で欠乏したビタミンB12を補充し、DNA合成を促進することで、巨赤芽球性貧血を改善する。