第105回薬剤師国家試験

◆ 問186

子宮内膜症の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 子宮平滑筋が増殖する疾患である。
  • エストロゲン非依存性疾患である。
  • 下腹部痛、月経痛などの症状がある。
  • GnRHアンタゴニストが用いられる。
  • ダナゾール投与により治療を行う際は血栓症に注意が必要である。

◆ 問186

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


1 誤
本疾患は、エストロゲン依存性疾患であり、子宮以外の場所(卵管や卵巣)に子宮内膜が増殖する疾患である。

2 誤
解説1参照

3 正
本疾患では、下腹部痛、激しい月経痛を伴うことがあり、不妊症の原因にもなる。

4 誤
本疾患の治療薬として、LH–RH(Gn–RH)誘導体が用いられる。なお、GnRHアンタゴニスト(デガレリクス)は、前立腺がんの治療に用いられる。
(現在:子宮内膜症に基づく疼痛の改善にGnRHアンタゴニストのレルゴリクスが用いられる。)

5 正
ダナゾールは、血栓症を引き起こすことがあるので、観察を十分に行いながら慎重に投与する必要がある。また、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う必要がある。