第105回薬剤師国家試験

◆問222-223

72歳男性。A病院の泌尿器科及びB病院の循環器科を受診している。A病院において、侵襲危険度の高い経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)実施のため、泌尿器科医師から、現在服用中の薬を確認し、術前中止薬の有無を調査するよう、A病院の入退院支援センター担当の薬剤師に依頼があった。患者が持参したお薬手帳の内容、患者へのインタビューなどから、患者の服用薬が判明した。

105回問222-223画像1

◆ 問222


◆ 問223

 処方されている抗血栓薬を服用した患者にみられる血液凝固・線溶系の変化として適切なのはどれか。2つ選べ。
  • 組織トロンボプラスチンの生成が抑制されている。
  • トロンビンの生成が抑制されている。
  • プロトロンビンの生成が抑制されている。
  • フィブリンの生成が抑制されている。
  • プラスミンの生成が促進されている。

◆ 問222

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、4


侵襲危険度の高い手術を実施するにあたり、「リバーロキサバン」、「オルメサルタン」を休薬する必要がある。
・リバーロキサバン
本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、臨床的に可能であれば本剤の投与後24時間以上経過した後に行うことが望ましい。
・オルメサルタン
オルメサルタンは、アンギオテンシンⅡAT1受容体遮断薬であり、手術時に投与すると手術時にみられる血圧低下に対するレニン−アンギオテンシン系の賦活化を抑制するため、手術前24時間は投与しないことが望ましい。

◆ 問223

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


リバーロキサバンは、選択的かつ直接的第Ⅹa因子阻害薬であり、内因系及び外因系血液凝固カスケード中の第Ⅹa因子を阻害し、トロンビン生成及びフィブリンの生成を抑制する。