第105回薬剤師国家試験
◆問230-231
ジアゼパム錠を常用している32歳女性患者から主治医に、妊娠と薬の服用について相談があった。相談を受けた医師がジアゼパム錠の添付文書を確認したところ、次の記載があった。
医師は、この記載の下線部の根拠についてさらに詳細な情報を得るため、医薬品情報室の薬剤師に相談した。薬剤師は、妊娠中のベンゾジアゼピン系薬剤の服用と胎児の奇形発生の関係に関する論文を検索した。
◆ 問230
薬剤師が検索した論文の1つに下表が掲載されていた。このデータから計算されるベンゾジアゼピン系薬剤の服用による奇形発生のオッズ比として最も近い値はどれか。1つ選べ。
-
0.4
-
1.8
-
2.6
-
3.4
-
34
◆ 問231
◆ 問230
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
オッズ比は以下の手順で求めることができる。
①:奇形の発生ありのオッズ(ベンゾジアゼピン系薬の服用あり÷服用なし)を求める
②:奇形の発生なしのオッズ(ベンゾジアセピン系薬の服用あり÷服用なし)を求める
③:オッズ比(①÷②)を求める。
【ベンゾジアゼピン系薬剤の服用による奇形発生のオッズ比】
①:30÷35
②:1000÷3000
③:(30÷35)/(1000÷3000)≒2.57
◆ 問231
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4、5
1 誤
この図はフォレストプロットであり、メタアナリシス解析に結果を図示したものである。メタアナリシス解析とは、より信頼性の高いデータを得るために、同じテーマの複数の論文よりデータを収集し、統計的手法により統合・解析する方法である。なお、システマティックレビューとは、研究を網羅的に調査し、同質の研究をまとめ、バイアスを評価しながら分析・統合を行うことである。
2 誤
解説1参照
3 誤
コホート研究A〜Gを統合した結果、95%信頼区間(横線)が奇形発生のオッズ比1を挟んでいるため、奇形発生のリクスが低くなるとは言えない。
4 正
Jの結果、95%信頼区間(横線)が奇形発生のオッズ比1を挟んでいるため、薬剤服用と奇形発生との関係について明確な結論を出すことができない。
5 正
症例対照研究H~Kを統合した結果、 95%信頼区間(横線)が奇形発生のオッズ比1より大きいため、この薬剤を服用すると、奇形発生のリスクが統計学的に有意に高くなるといえる。