第106回薬剤師国家試験

◆ 問111

下図はヒトの副交感神経節後線維終末を模式的に表したものである。図中の①~④に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
106回問111画像1
  • 物質①は、モノアミントランスポーターによって神経終末に取り込まれる。
  • 物質②は、分子内に4級アンモニウム基をもつ。
  • 心臓の洞房結節細胞において、物質②に対する受容体が刺激されると、K+チャネルが開口して、過分極が生じる。
  • 膜タンパク質③は、アゴニスト刺激によって開口する Ca2+ チャネル内蔵型受容体で、シナプス小胞のエキソサイトーシスに関与する。
  • 血漿中には膜タンパク質④と同じ活性をもつ酵素が存在し、その基質特異性は膜タンパク質④よりも高い。

◆ 問111

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


物質①:コリン 物質②:アセチルコリン
膜タンパク質③:電位依存性Ca2+チャネル 膜タンパク質④:真性コリンエステーゼ
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1 誤
物質①(コリン)は、コリントランスポーターによって取り込まれる。

2 正
物質②(アセチルコリン)は、分子内に4級アンモニウム基をもつ。
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3 正
心臓の洞房結節細胞において、物質②(アセチルコリン)に対する受容体(M2受容体)が刺激されると、K+チャネルが開口して、過分極が生じる。

4 誤
膜タンパク質③は、電気刺激によって開口する電位依存性Ca2+ チャネルである。

5 誤
血漿中には膜タンパク質④(真性コリンエステラーゼ)と同じ活性をもつ酵素(偽性コリンエステラーゼ)が存在し、その基質特異性は膜タンパク質④(真性コリンエステラーゼ)よりも低い。