第106回薬剤師国家試験

◆ 問112

真核細胞における転写に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 基本転写因子群と RNA ポリメラーゼが結合するDNA領域をプロモーターという。
  • 転写調節因子は特定の DNA 配列に結合し、転写を調節する。
  • 転写活性化因子は、ヒストンアセチル化酵素(HAT)を活性化して、クロマチンの凝縮を促進する。
  • 転写された mRNA の 5ʼ末端にはキャップ構造が、 3ʼ末端にはポリアデニル酸がそれぞれ付加される。
  • mRNA の成熟過程で、イントロンが除去される。

◆ 問112

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


1 正しい
プロモーターとは、DNAにおける転写制御を担う領域である。基本転写因子群と RNA ポリメラーゼがプロモーター上に転写開始複合体を形成することで転写が開始される。
106回問112画像1


2 正しい
転写調節因子は、特定のDNA領域に結合し、RNAポリメラーゼによる転写を促進あるいは抑制する。

3 誤っている
転写活性化因子は、ヒストンアセチル化酵素(HAT)を活性化し、ヒストンをアセチル化することで、ヒストンとDNAの相互作用を低下させる。その結果、クロマチンが弛緩状態となり転写活性化が認められる。

4 正しい
RNAの成熟過程を以下に示す。
106回問112画像2


5 正しい
解説4参照