第106回薬剤師国家試験
◆問208-209
65歳女性。 2日ほど前から、下腹部の痛みを感じ、皮疹が発現したため、 かかりつけ医を受診したところ、帯状疱疹と診断された。以下の処方が出され、処方箋を持って薬局を訪れた。面談で「1日5回飲むのは大変で飲み忘れると思う」 と訴えがあった。
この患者は、この薬局をかかりつけとして日頃から利用していたので、薬歴を確認したところ、 3年前にも帯状疱疹でバラシクロビル塩酸塩錠500mgを服用しており、1日3回服用でもアドヒアランスが良好ではなかったことが判明した。そこで、薬剤師は医師に連絡をとり、アドヒアランスが不良となる可能性があることを 伝え、 1日1回のアメナメビル錠への変更を提案したところ、承諾を得たので、以下の処方に変更し、患者に服薬指導した。

◆ 問208
◆ 問209
次のア~ウは、この患者に対して検討されたアシクロビル、バラシクロビル、アメナメビルの構造式のいずれかを示す。これらの薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
-
アはイのプロドラッグであり、イに比べて 1日の服用回数が少ない。
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ア及びイの構造に含まれる核酸塩基はグアニンである。
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ア~ウはすべて塩基性官能基をもつ。
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ウは DNA 複製の基質として取り込まれ、ウイルス DNA 鎖の伸長を阻害する。
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今回最初に処方された薬物イが最終的にウに変更された。
◆ 問208
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4
1 誤
薬歴から確認している内容であるため、Oに記載する。
2 誤
患者の訴えであるため、Sに記載する。
3 誤
疑義照会した内容として薬歴に記載する。
4 正
薬剤師の評価、分析した結果であるため、Aに記載する。
5 誤
指導した内容であるため、Pに記載する。
◆ 問209
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4
ア:バラシクロビル イ:アシクロビル ウ:アメナメビル
1 正しい
ア(バラシクロビル)はイ(アシクロビル)のプロドラッグであり、消化管における吸収が良好であるため、イ(アシクロビル)に比べて 1日の服用回数が少ない。
2 正しい
ア(バラシクロビル)及びイ(アシクロビル)の構造に含まれる核酸塩基はグアニンである。
3 正しい

4 誤っている
ウ(アメナメビル)は、ヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の酵素活性を阻害することによりウイルスDNAの複製を阻害する。なお、DNA 複製の基質として取り込まれ、ウイルス DNA 鎖の伸長を阻害するのは、ア(バラシクロビル)およびイ(アシクロビル)である。
5 正しい
今回最初に処方された薬物イ(アシクロビル)が最終的にウ(アメナメビル)に変更された。