第106回薬剤師国家試験
◆問284-285
40歳女性。体重50kg。1週間前に腎移植の手術を受け、以下の処方により治療を受けている。
◆ 問284
◆ 問285
副作用モニタリングを目的に、薬剤師が患者と面談を行ったところ、患者から「昨晩は食欲がなく夕食をとらずに服用したが大丈夫ですか」と相談があった。シクロスポリンの血中トラフ濃度は、昨日は211ng/mLであったが本日は198ng/mLであった。薬剤師の対応として適切なのはどれか。１つ選べ。-
処方1は食事の影響が大きいので、剤形をカプセル剤から内用液剤へ変更するよう主治医に提案する。
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食事ができない時は処方1を服用しないよう患者に伝える。
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シクロスポリンの血中濃度低下による急性拒絶の予防を目的に、処方2を増量するよう主治医に提案する。
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食欲のないときはグレープフルーツジュースを飲用するよう患者に伝える。
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シクロスポリンの血中濃度変化より判断して、食事による影響は小さいので心配いらないと患者に伝える。
◆ 問284
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：2
ネオーラル®50mgカプセルは、油状の液を含んだ軟カプセル剤であり、吸収における胆汁酸や食事の影響を少なくし、安定した薬物動態が得られるようにシクロスポリンをマイクロエマルション化した製剤である。ネオーラル®50mgカプセルには、界面活性剤により熱力学的に安定なO/W型エマルションを形成する微細な液滴が分散された溶液が封入されている。
◆ 問285
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：5
１ 誤
ネオーラル®50mgカプセルは、食事の影響を受けにくいため、剤形を変更する必要はない。
２ 誤
食事ができない時も、ネオーラル®50mgカプセルを服用しても問題ない。
３ 誤
血中トラフ値は昨日と本日ではほとんど変化していないため、処方２を増量する必要はない。
４ 誤
ネオーラル®50mgカプセルをグレープフルーツジュースで服用すると、血中濃度が上昇することがあるため、グレープフルーツジュースと同時に飲用することは避ける必要がある。
５ 正
血中トラフ値は昨日と本日ではほとんど変化していないため、食事による影響は小さいので心配いらないと患者に伝える。
