第107回薬剤師国家試験

◆ 問106

ボルテゾミブは、プロテアソームのβ5サブユニットのN末端トレオニン残基と結合し複合体を形成することにより、プロテアソームの働きを阻害する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

107回問106画像1
  • アで示した複素環はピリミジン環である。
  • イで示した不斉中心の立体配置はS配置である。
  • ウで示したホウ素はルイス酸として働く。
  • エで示したホウ素の形式電荷は+1である。
  • エで示したホウ素はsp3混成である。

◆ 問106

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


1 誤
アで示した複素環はピラジン環である。

107回問106画像1

2 誤
イで示した不斉中心の立体配置はR配置である。

107回問106画像2

3 正
ウのホウ素原子は3つの原子と共有結合しており、空軌道を有するため、電子対を受け入れることができるルイス酸として働く。

4 誤
形式電荷は、(遊離原子の価電子数)-2×(非共有電子対の数)-(結合電子対の数)で計算できる。ホウ素原子の価電子数は3、ホウ素(エ)は4つの結合(結合電子対)を有するため、エで示したホウ素の形式電荷は-1である。

5 正
エで示したホウ素は4つの結合を有しているため、sp3混成をとる。