第107回薬剤師国家試験

◆ 問108

日本薬局方収載センナに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • マメ科植物 Cassia angustifolia Vahl または Cassia acutifolia Delile の小葉を基原とする生薬である。
  • 確認試験としてマグネシウム-塩酸反応が用いられる。
  • 純度試験として残留農薬(総BHC及び総DDT)の量が規定されている。
  • 瀉下作用を示す活性本体は、腸内細菌により生成したアントロン類である。
  • 妊婦や妊娠している可能性のある女性に使用する場合には流早産の危険性があるため注意を要する。

◆ 問108

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


1 正しい
 センナは、マメ科植物 Cassia angustifolia Vahl または Cassia acutifolia Delile の小葉を基原とする生薬であり、瀉下作用を有するセンノシドAなどを含有する。

2 誤っている
 センナはアントラキノン類を含有しており、アルカリによる呈色反応が確認試験として用いられる。なお、マグネシウム-塩酸反応は、フラボノイドを含有する生薬の確認試験として用いられる。

3 正しい
日本薬局方センナの純度試験として、残留農薬(総BHC及び総DDT)の量が規定されている。  

4 正しい
 センナの主成分であるセンノシドAは、ヒトの腸内細菌のβ-グルクロニダーゼにより加水分解された後、さらに還元され、瀉下作用を示す活性体であるアントロン類(レインアンスロン)を生成する。

5 正しい
 センナは、子宮収縮作用、骨盤内臓器充血作用を有するため、妊婦や妊娠している可能性のある女性に使用する場合には、流早産の危険性があるため注意を要する。