第107回薬剤師国家試験

◆ 問139

上水道における浄水処理に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 凝集沈殿とろ過処理の間に行う塩素処理を前塩素処理という。
  • 水中のアンモニウムイオンは、塩素消費量増加の原因となる。
  • 不連続点塩素処理の目的は、トリハロメタンの生成を抑制することである。
  • オゾンによる高度浄水処理では、臭気物質などが酸化分解により除去される。
  • 水中のアルカリ分と硫酸アルミニウムが反応して、水酸化アルミニウムゲルが生成し、沈降性のフロックが形成される。

◆ 問139

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4、5


1 誤
前塩素処理とは、沈殿池に移行する前(沈殿工程の前)の原水に塩素消毒を行うことである。

2 誤
水中のアンモニウイオンは、塩素要求量の増加の原因となる。なお、塩素消費量増加の原因となるのは、還元性無機物である。

3 誤
不連続点塩素処理の目的は、遊離残留塩素の量を増加させることで殺菌効果を高めることである。なお、トリハロメタンを除去するための方法として、活性炭処理法、オゾン処理法がある。

4 正
オゾンによる高度浄水処理では、臭気物質(ジェオスミン、2-メチルイソボルネオールなど)、トリハロメタンなどが酸化分解により除去される。

5 正
薬品沈殿で用いられる硫酸アルミニウムは、水中のアルカリ分と反応して、水酸化アルミニウムゲルとなり、沈降性のフロックが形成される。