第108回薬剤師国家試験
◆ 問108
日本薬局方収載医薬品プロチレリンの化学構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
-
アは、β-ラクタム環である。
-
イは、芳香族性をもつ。
-
ウは、ピロリジン環である。
-
N末端は、プロリン残基である。
-
本品は、テトラペプチドである。
◆ 問108
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、3
誤:「アは、β-ラクタム環である。」
アはγ-ラクタム環です。ラクタムとは環状アミドのことなので、四員環アミドをβ-ラクタム、五員環アミドをγ-ラクタムといいます。よって、この選択肢は誤りです。
正:「イは、芳香族性をもつ。」
芳香属性は環が平面構造かつヒュッケル則に従う性質があります。イは両方を満たしています。よって、この選択肢は正しいです。
正:「ウは、ピロリジン環である。」
ウはピロリジン環です。よって、この選択肢は正しいです。
誤:「N末端は、プロリン残基である。」
端にCONH2が見られるため、プロリン由来ではありません。よって、この選択肢は誤りです。
誤:「本品は、テトラペプチドである。」
分子間ペプチド結合2つなので、トリペプチドです。テトラペプチドではありません。よって、この選択肢は誤りです。