第108回薬剤師国家試験

◆ 問149

我が国の薬価基準制度の記述に関して、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 医療用医薬品として承認された医薬品であっても、薬価基準に収載されていないものがある。
  • 新医薬品の薬価算定は、原価計算方式を原則とする。
  • 薬価基準に定められている薬価は、国際的な統一ルールに基づいて決定される公定価格である。
  • 新医薬品の薬価算定において、医薬品の有用性や市場性の観点で加算される制度がある。
  • 新医薬品の薬価は、一度決まると後発医薬品が薬価基準に収載されるまで維持される。

◆ 問149

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


正:[医療用医薬品として承認された医薬品であっても、薬価基準に収載されていないものがある。]
 薬価基準には保険診療や保険調剤に使用する医薬品の品目が収載されているため、医療用医薬品であっても保険対象外の医薬品の品目(バイアグラ、プロペシアなど)については収載されていない。

誤:[新医薬品の薬価算定は、原価計算方式を原則とする。]
 新医薬品の薬価算定には、原価計算方式と類似薬効比較方式が用いられるが、基本となるのは、類似薬効比較方式である。
 新医薬品の価格算定
・比較対照薬を選定できる場合:類似薬効比較方式+補正加算
・比較対照薬を選定できない場合:原価計算方式

誤:[薬価基準に定められている薬価は、国際的な統一ルールに基づいて決定される公定価格である。]
 薬価とは、国により決定される医薬品の公定価格であり、薬価を決める際、国際的な統一ルールが適応されることはない。

正:[新医薬品の薬価算定において、医薬品の有用性や市場性の観点で加算される制度がある。]
 新医薬品の薬価算定において、画期性、有用性、市場性を考慮した補正加算が行われる制度がある。

誤:[新医薬品の薬価は、一度決まると後発医薬品が薬価基準に収載されるまで維持される。]
 薬価改定は、毎年行われる。