第108回薬剤師国家試験

◆ 問154

抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • ガバペンチンは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体に結合して、GABA作動性神経伝達を増強する。
  • ラモトリギンは、K+チャネルを遮断することで、神経細胞膜を脱分極させて、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。
  • ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸AMPA受容体を遮断して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。
  • カルバマセピンは、電位依存性T型Ca2+チャネルを遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。
  • レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。

◆ 問154

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


誤:[ガバペンチンは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体に結合して、GABA作動性神経伝達を増強する。]
 ガバペンチンは、電位依存性Ca2+チャネルのα2δサブユニットに結合し、シナプス前膜におけるCa2+の流入を抑制して興奮性神経伝達物質(グルタミン酸)の遊離を抑制する。

誤:[ラモトリギンは、K+チャネルを遮断することで、神経細胞膜を脱分極させて、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。]
 ラモトリギンは、Naチャネルを抑制し、神経膜を安定化させ、興奮性神経伝達物質(グルタミン酸)の遊離を抑制する。

正:[ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸AMPA受容体を遮断して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。]
 ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸AMPA受容体を選択的かつ非競合的に阻害して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。

誤:[カルバマセピンは、電位依存性T型Ca2+チャネルを遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。]
 カルバマセピンは、電位依存性Naチャネルを遮断し、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。

正:[レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。]
 レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。