第108回薬剤師国家試験
◆ 問177
界面に関する記述のうち、正しいのはどれか。２つ選べ。-
固相︲気相界面が固相-液相界面に置き換わることを吸着という。
-
溶液における表面吸着は、Gibbsの吸着等温式で表される。
-
液滴の接触角が小さい固体表面ほどぬれやすい。
-
錠剤は、拡張ぬれにより崩壊する。
-
表面張力測定法には、毛管上昇法、円環法及び沈降法がある。
◆ 問177
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：2、3
誤:[固相－気相界面が固相ー液相界面に置き換わることを吸着という。]
界面における濃度差が生じる現象が吸着です。相が置き換わる現象ではありません。
正:[溶液における表面吸着は、Gibbsの吸着等温式で表される。]
表面吸着により、表面張力が生じます。溶質の濃度と、表面張力の関係が、Gibbs（ギブズ）の吸着等温式で表されます。
正:[液滴の接触角が小さい固体表面ほどぬれやすい。]
接触角が小さいとは、べたーっと液体が広がっている、ということです。ぬれやすいといえます。
誤:[錠剤は、拡張ぬれにより崩壊する。]
錠剤の崩壊は、錠剤内部に毛細管現象によって液体が入りこむことが必要です。そして、毛細管現象と対応するのは「浸漬ぬれ」です。拡張ぬれではありません。
誤:[表面張力測定法には、毛管上昇法、円環法及び沈降法がある。]
沈降法は粒子径測定法の一つです。表面張力の測定法ではありません。
