第108回薬剤師国家試験

◆問306-307

58歳男性。以前より、てんかん治療のため脳神経内科を受診し、処方1の薬剤を服用していた。
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5週間後にてんかん発作が発現し、処方2が追加となり、その後、処方3、処方4と漸増された。処方4の開始4日目に、薬局の薬剤師が服用状況の確認のためフォローアップの電話をしたところ、患者から「発熱があり、眼が充血して皮膚の広い範囲が赤くなっている」旨の訴えがあった。
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◆ 問306


◆ 問307

患者に発現している副作用として、最も疑われるのはどれか。1つ選べ。
  • ギラン・バレー症候群
  • 横紋筋融解症
  • 無顆粒球症
  • スティーブンス・ジョンソン症候群
  • 偽アルドステロン症

◆ 問306

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


正:[厚生労働省のホームページで入手できる。]
 重篤副作用疾患別対応マニュアル(本資料)は、厚生労働省のホームページから入手することができる。

正:[医療関係者向け及び患者向けの記載がある。]
 本資料には、医療関係者向け及び患者向けの内容が記載されている。

正:[重篤副作用の早期発見のポイントが記載されている。]
 本資料には、重篤副作用の早期発見のポイント、治療法、原因薬剤等について記載されている。

正:[重篤副作用の治療法が記載されている。]
 解説3参照

誤:[当該副作用が医薬品副作用被害救済制度の対象か否かが記載されている。 ]
 本資料には、当該副作用が医薬品副作用被害救済制度の対象か否かについての記載はない。

◆ 問307

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


本症例では、バルプロ酸ナトリウムを服用しているところにラモトリギンが追加され、患者が「発熱があり、眼が充血して皮膚の広い範囲が赤くなっている」と訴えていることから、ラモトリギンによる皮膚障害(スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死融解症)が現れていると推察される。なお、バルプロ酸ナトリウム及びラモトリギンは、主としてグルクロン酸転移酵素により代謝されるため、両剤を併用すると、ラモトリギンの副作用である皮膚障害が現れやすくなる。