第109回薬剤師国家試験

◆ 問10

以下の生薬のうち、排尿障害を悪化させる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
  • ゲンノショウコ
  • センブリ
  • ケツメイシ
  • ロートコン
  • オウバク

◆ 問10

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


[ゲンノショウコ]は、収れん作用があり、下痢止めや健胃整腸、利尿などに使われることが多いです。

[センブリ](Swertia japonica)は、非常に苦い味が特徴で、古くから健胃薬や民間薬として利用されています。苦味成分が胃液の分泌を促し、消化機能を高める効果があるとされています。一般的には、胃腸虚弱、消化不良、食欲不振などに用いられ、センブリ茶として飲用されることもあります

[ケツメイシ](Cassia obtusifoliaまたはCassia tora)の種子は、決明子として知られ、緩下作用、目の充血を取る作用、利尿作用があるとされています。便通を良くする効果があり、ハブ茶として知られるお茶の原料としても使用されます。また、目の炎症に用いられることもあり、視力回復の効能があると言われています

[ロートコン](クレマティスの根)には注意が必要です。[ロートコン]は、前立腺肥大がある患者には使用を避けるべきで、尿を出にくくすることがあるため、排尿障害を悪化させる可能性があります。

[オウバク]は、消炎、健胃、清熱、解毒などの効能があり、下痢、腹痛、黄疸、湿疹、腫れ物などに用いられるとされていますが、排尿障害には直接関連しません。

したがって、正解は[ロートコン]です。