第109回薬剤師国家試験

◆ 問113

骨組織及び骨代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 骨芽細胞は造血幹細胞に由来し、骨基質を分解する。
  • 破骨細胞は、アルカリホスファターゼを分泌する。
  • 副甲状腺ホルモンは、血漿中のCa2+濃度を上昇させる。
  • カルシトニンは甲状腺ろ胞細胞から分泌され、骨吸収を亢進する。
  • 活性型ビタミンD3は、消化管からのCa2+吸収を促進する。

◆ 問113

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3、5


正しい記述は以下の2つです。
[副甲状腺ホルモンは、血漿中のCa2+濃度を上昇させる。]
[活性型ビタミンD3は、消化管からのCa2+吸収を促進する。]

正解の選択肢については以下の通りです。
[副甲状腺ホルモンは、血漿中のCa2+濃度を上昇させる。]
副甲状腺ホルモンは、血漿中のCa2+濃度を上昇させることが知られています。これは、骨からのカルシウムの放出を促進し、腎臓でのカルシウムの再吸収を促進し、消化管からのカルシウムの吸収を増加させることによって行われます。

[活性型ビタミンD3は、消化管からのCa2+吸収を促進する。]
活性型ビタミンD3は、消化管からのCa2+吸収を促進することも正しいです。これにより、カルシウムの血中濃度が維持されます。

他の選択肢については、以下の理由で誤りです。
[骨芽細胞は造血幹細胞に由来し、骨基質を分解する。]
骨芽細胞は骨基質を分解するのではなく、骨基質を生成します。

[破骨細胞は、アルカリホスファターゼを分泌する。]
破骨細胞はアルカリホスファターゼを分泌するのではなく、骨基質を分解する細胞です。

[カルシトニンは甲状腺ろ胞細胞から分泌され、骨吸収を亢進する。]
カルシトニンは甲状腺から分泌され、骨吸収を抑制し、血漿中のカルシウム濃度を低下させます。