第109回薬剤師国家試験

◆ 問125

予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 予防接種で得られる免疫は、人工能動免疫に含まれる。
  • 予防接種によって免疫能を獲得することは、宿主に対する疾病予防である。
  • 予防接種法におけるA類疾病については、接種の努力義務はない。
  • 予防接種法におけるB類疾病の予防接種は、個人予防よりも集団予防を主な目的としている。
  • 予防接種法に定められた予防接種による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度により救済される。

◆ 問125

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


正解は[予防接種で得られる免疫は、人工能動免疫に含まれる。]と[予防接種によって免疫能を獲得することは、宿主に対する疾病予防である。]です。

それぞれの選択肢について解説します。
[予防接種で得られる免疫は、人工能動免疫に含まれる。]
正解です。ワクチン接種によって体内で抗体が作られ、免疫記憶が形成されることを指します。

[予防接種によって免疫能を獲得することは、宿主に対する疾病予防である。]
ワクチンを接種することで病原体に対する免疫がつくられ、感染症の発症や重症化を予防することが期待できます。

[予防接種法におけるA類疾病については、接種の努力義務はない。]
誤りです。予防接種法におけるA類疾病には接種の努力義務があります。これは、対象者が接種を受けるべき努力義務があると定められています。

[予防接種法におけるB類疾病の予防接種は、個人予防よりも集団予防を主な目的としている。]
誤りです。B類疾病の予防接種は、主に個人の予防を目的としており、集団予防はA類疾病の予防接種の目的です。

[予防接種法に定められた予防接種による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度により救済される。]誤りです。予防接種法に定められた予防接種による健康被害は、予防接種法に基づく救済制度により救済されます。医薬品副作用被害救済制度は、任意接種で健康被害が生じた場合の対象となります。

覚えておくべき用語:
人工能動免疫: ワクチン接種などにより、人為的に免疫を獲得すること。
努力義務: 法律によって定められた行動を行うべき責任。予防接種法では、特定の疾病に対する予防接種を受けることが求められています。