第109回薬剤師国家試験
◆ 問14
血漿リボタンパク質のうち、その組成に占めるコレステロールの割合が最も高く、肝臓から全身の組織へのコレステロール輸送を主として狙うのはどれか。1つ選べ。-
キロミクロン
-
超低密度リポタンパク質(VLDL)
-
中間密度リポタンパク質(IDL)
-
低密度リポタンパク質(LDL)
-
高密度リポタンパク質(HDL)
◆ 問14
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4
イメージ:高密度リポタンパク質(善玉)=余分なコレステロール回収
低密度リポタンパク質(悪玉)=コレステロールの分配
コレステロール輸送に関わるリポタンパク質の役割について、それぞれの選択肢を解説します。
- [キロミクロン]は食物中の脂質を腸から体内のその他の場所へ輸送します。これは主に食事由来の脂質の輸送を担当し、血液中でのコレステロール輸送の主役ではありません。
- [超低密度リポタンパク質(VLDL)]は肝臓で合成され、トリグリセリドとコレステロールを末梢組織に輸送します。しかし、VLDL自体がコレステロールを直接組織に配給するわけではなく、LDLに変化した後にその役割を果たします。
- [中間密度リポタンパク質(IDL)]はVLDLからLDLへの過渡的な段階であり、コレステロール輸送においては中間的な役割を果たしますが、最終的なコレステロールの配給はLDLが行います。
- [低密度リポタンパク質(LDL)]は「悪玉コレステロール」として知られ、肝臓で合成されたコレステロールを身体全体へ運ぶ主要なリポタンパク質です。LDLが過剰になると動脈硬化などのリスクが高まります。
- [高密度リポタンパク質(HDL)]は「善玉コレステロール」として知られ、動脈壁に溜まったコレステロールを回収して肝臓に戻す働きをします。HDLはコレステロールの逆輸送を担い、動脈硬化の予防に寄与します。
肝臓から全身の組織へコレステロールを輸送する主な役割を担う血漿リポタンパク質は、[低密度リポタンパク質(LDL)]です。
したがって、正解は[低密度リポタンパク質(LDL)]になります。
LDLは、肝臓で合成されたコレステロールを身体全体へ運ぶ役割を持っています。一方、[高密度リポタンパク質(HDL)]は、末梢組織から肝臓へコレステロールを運ぶ役割があります。他のリポタンパク質はこれらのプロセスの中間段階や特定の機能を担っています。