第109回薬剤師国家試験

◆ 問141

廃棄物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 産業廃棄物の種類別排出量として最も多いのは、汚泥である。
  • 有害廃棄物の国境を越える移動及びその処理によって生じるヒトの健康被害並びに環境汚染を防止するために、ロンドン条約が制定されている。
  • 循環型社会における廃棄物リサイクル対策を総合的に推進し、削減対策の優先順位を明確化するために、循環型社会形成推進基本法が制定されている。
  • 海洋汚染の原因となるマイクロプラスチックは、プラスチックゴミの生分解により生じた微小粒子である。
  • 海洋への廃棄物投棄による海洋汚染を防止するための国際的対応として、バーゼル条約が制定されている。

◆ 問141

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


[産業廃棄物の種類別排出量として最も多いのは、汚泥である。]
正しい:産業廃棄物の種類別排出量で最も多いのは汚泥であり、これは産業廃棄物全体の約43.9%を占めています。

[有害廃棄物の国境を越える移動及びその処理によって生じるヒトの健康被害並びに環境汚染を防止するために、ロンドン条約が制定されている。]
誤り:有害廃棄物の国境を越える移動とその処理による人の健康被害や環境汚染を防止するために制定されたのはバーゼル条約です。ロンドン条約は、海洋への廃棄物投棄を規制するための条約です。

[循環型社会における廃棄物リサイクル対策を総合的に推進し、削減対策の優先順位を明確化するために、循環型社会形成推進基本法が制定されている。]
正しい:循環型社会形成推進基本法は、廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用、熱回収、適正処分の優先順位を明確にし、循環型社会の実現を目指すために制定されました。

[海洋汚染の原因となるマイクロプラスチックは、プラスチックゴミの生分解により生じた微小粒子である。]
誤り:マイクロプラスチックは、プラスチックゴミが自然環境下で微生物により分解されることによって生じる微小粒子ではなく、波や紫外線などの物理的作用によって細かく砕かれたプラスチックの断片です。

[海洋への廃棄物投棄による海洋汚染を防止するための国際的対応として、バーゼル条約が制定されている。]
誤り:海洋への廃棄物投棄による海洋汚染を防止する国際的対応として制定されたのはロンドン条約であり、バーゼル条約は有害廃棄物の国境を越える移動とその処分を規制するための条約です。