第109回薬剤師国家試験

◆ 問15

主要組織適合遺伝子複合体(MHC)のクラスⅠ分子とクラスⅡ分子の両方で抗原提示できる免疫担当細胞はどれか。1つ選べ。
  • 樹状細胞
  • キラーT細胞
  • 好中球
  • 巨核球
  • 制御性T細胞

◆ 問15

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


MHCクラスⅠ分子とクラスⅡ分子の両方で抗原を提示できる免疫担当細胞は[樹状細胞]です。[樹状細胞]は、専門的な抗原提示細胞であり、MHCクラスⅠとクラスⅡ分子の両方を持っているため、体内の他の細胞からの抗原(内因性抗原)も、外部から取り込んだ抗原(外因性抗原)もT細胞に提示することができます。選択肢の説明は以下の通りです。

  • [樹状細胞]…正解。専門的な抗原提示細胞であり、MHCクラスⅠとクラスⅡ分子の両方を使用して抗原を提示します。
  • [キラーT細胞]…間違い。キラーT細胞(細胞性免疫応答に関与するCD8+ T細胞)は抗原を提示する細胞ではありません。
  • [好中球]…間違い。好中球は主に細菌感染に対する防御に関与する白血球で、抗原提示は主な機能ではありません。
  • [巨核球]…間違い。巨核球は血小板の前駆細胞であり、抗原提示は行いません。
  • [制御性T細胞]…間違い。制御性T細胞(Treg)は免疫応答を抑制する役割を持ち、抗原提示は主な機能ではありません。


よって、正解は[樹状細胞]です。