第109回薬剤師国家試験

◆ 問150

パーソナリティの認知におけるハロー効果の傾向を示す説明として、適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 自分が考える自分の姿と他人に見える姿が一致している。
  • 好ましい(好ましくない)特徴があると、その他の特徴も高く(低く)認識する。
  • 最初に提示された情報が全体の印象を方向づける。
  • 最後に得られた情報が全体の印象に影響を与える。
  • 個人的経験から、Aという特性があると必ずBという特性があると認識する。

◆ 問150

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2


ハロー効果は、ある特徴が他の特徴に影響を与える認知バイアスです。
よって正解は[好ましい(好ましくない)特徴があると、その他の特徴も高く(低く)認識する。]です。

好ましい特徴があると、その人の他の特徴も好ましく認識される傾向があります。逆に、好ましくない特徴があると、他の特徴も低く評価されることがあります。

他の選択肢について解説します。
[自分が考える自分の姿と他人に見える姿が一致している。]
自己認識と他者認識の一致に関するもので、ハロー効果とは直接関係ありません。

[最初に提示された情報が全体の印象を方向づける。]
[最後に得られた情報が全体の印象に影響を与える。]
それぞれ「一貫性効果」と「新近効果」と呼ばれるもので、これらもハロー効果とは異なります。

[個人的経験から、Aという特性があると必ずBという特性があると認識する。]
個人的経験に基づく一般化であり、これもハロー効果の説明ではありません。

覚えておくべき用語:
「認知バイアス」で、これは情報を不公平に処理する傾向を指します。ハロー効果はその一例です。
また、「一貫性効果」と「新近効果」も認知バイアスの一種で、情報処理における順序が印象に与える影響を説明します。