第109回薬剤師国家試験
◆ 問151
グラフは、回腸平滑筋の収縮に対する薬物A～Cの濃度-反応曲線を示す。各薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、薬物A～Cは同一受容体結合部位にのみ作用し、余剰受容体及び内因性アゴニストの存在は考えないものとする。
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薬物A及び薬物Bの内活性は、ともに100である。
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薬物AのpD2値は、約7である。
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薬物Bの効力は、薬物Aの効力より高い。
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10-4mol/Lの薬物Bにより生じる反応は、10-3mol/Lの薬物Cの併用により減少する。
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薬物CのEC50値は、10-4mol/Lである。
◆ 問151
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：2、4
[薬物A及び薬物Bの内活性は、ともに100である。]
誤りです。
薬物A及び薬物Bの最大反応は100％であることから、薬物A及び薬物Bは、完全アゴニストであり、それぞれの内活性は共に１である。
[薬物AのpD2値は、約7である。]
正解です。
pD2値は、薬物の作用の強さを表す値であり、EC50（最大反応の50％の反応が現れる薬物濃度）の負の対数値で表される。薬物AのEC50が約10-7であることから、薬物AのpD2値は、約7（－log10-7＝７）である。
[薬物Bの効力は、薬物Aの効力より高い。]
誤りです。
薬物Bは薬物Aに比べ、高濃度側で反応が現れているため、薬物Bの効力は、薬物Aの効力より低い。
[10-4mol/Lの薬物Bにより生じる反応は、10-3mol/Lの薬物Cの併用により減少する。]
正解です。
薬物Bは10-4mol/Lでほぼ最大反応を示し、薬物Cは10-3mol/Lでほぼ最大反応を示している。最大反応を示す完全アゴニスト（薬物B）に最大反応を示す部分アゴニスト（薬物C）を併用すると完全アゴニストにより生じる反応は、減少する。
[薬物CのEC50値は、10-4mol/Lである。]
誤りです。
EC50は、薬物の最大反応の50％の反応が現れる薬物濃度であり、薬物CのEC50値は、10-4〜10-5mol/Lの間にある。
