第109回薬剤師国家試験

◆ 問164

高尿酸血症の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • プロベネシドは、尿細管における尿酸の再吸収及び分泌を阻害する。
  • トピロキソスタットは、キサンチンオキシダーゼにより代謝され、その産物がキサンチンオキシダーゼを阻害する。
  • ラスブリカーゼは、アラントインの生合成を阻害して、尿酸の分解を促進する。
  • ドチヌラドは、尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害して、尿酸の再吸収を抑制する。
  • クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤は、尿のpHを低下させて、尿路結石の形成を抑制する。

◆ 問164

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


正解は
[プロベネシドは、尿細管における尿酸の再吸収及び分泌を阻害する。]
[ドチヌラドは、尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害して、尿酸の再吸収を抑制する。]
です。

それぞれの選択肢について解説します。
[プロベネシドは、尿細管における尿酸の再吸収及び分泌を阻害する。]
正解です。プロベネシドは、尿細管における尿酸の再吸収を阻害することで尿酸の排泄を促進します。この薬は尿酸排泄促進薬に分類されます。

[トピロキソスタットは、キサンチンオキシダーゼにより代謝され、その産物がキサンチンオキシダーゼを阻害する。]
誤りです。トピロキソスタットは、キサンチンオキシダーゼを直接阻害することで尿酸の生成を抑制しますが、キサンチンオキシダーゼにより代謝されるわけではありません。

[ラスブリカーゼは、アラントインの生合成を阻害して、尿酸の分解を促進する。]
誤りです。ラスブリカーゼは、尿酸をアラントインに分解する酵素であり、アラントインの生合成を阻害するわけではありません。アラントインは尿酸よりも水溶性が高く、体外への排泄が容易です。

[ドチヌラドは、尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害して、尿酸の再吸収を抑制する。]
正解です。ドチヌラドは、尿酸トランスポーター(URAT1)を阻害することで尿酸の再吸収を抑制し、尿酸の排泄を促進します。これも尿酸排泄促進薬に分類されます。

[クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤は、尿のpHを低下させて、尿路結石の形成を抑制する。]
誤りです。クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤は、尿のpHを上昇させることで尿路結石の形成を抑制します。尿のpHを低下させると結石の形成を促進する可能性があるため、この記述は誤りです。